スリットがひとつだけの場合を考える。

電子が飛んでいるときは純粋に波だとすると、電子をひとつだけ発射したとき、必ず波の一部は遮られ、一部はスリットを通ってターゲットに当たることになる。
もしそうなら、波の一部はスリットで遮られるから電子がターゲットに当たったときエネルギーは弱くなるはず。

ところが実際は、電子はあるときはスリットで遮られ、あるときはスリットを通過するという挙動になる。つまり波ではなく粒子としてスリットを通過したことになっている。

ところがスリットが2つあると、それぞれのスリットの間隔と電子の物質波の波長ち合わせた干渉縞ができる。

このことから、電子が波として飛んできてスリットのところまで来たとき、電子の存在確率がスリットで遮られる場所だったら電子はスリットを通過できない。そして電子の存在確率がスリットのところだった場合は波のまま電子全部がスリットを通り抜けるということになる。

でもこれでは、電子は2つのスリットのどちらかを通過したことになり、ひとつの電子だけで干渉縞ができる理由が説明できない。

よって、「リセット」とか「再設定」という言い方では不十分なのではないか?