★★ 相対論的「等加速」運動 ★★
留意点
1. 静止系から見た「等加速度運動」はあまり物理学的な意味がない。
位置座標を時間tで2回微分して力を求めても運動量の保存則すら
成り立たない。 → 物理学的に意味がない
2. 1.から荷電粒子のように物体に一定の力がかかる運動を考える。
3. 2.の場合、運動方程式が問題となる。ローレンツ変換で力に対応する
「いわゆる加速度a」は2回微分ではなく、固有時間τと慣性系tで順に
微分した形になる。
4. 3.の微分方程式を解くと、特殊相対論的に慣性系から見た速度と
軌道は求まる。

5. 4.の結果でa=一定の条件で(x, t) <-> (x', t')の関係を考える。
双曲線関数の逆関数と双曲線関数の関係になるが、加速がないときの
dt'がdt'(dx, dt)だったのに比べて、dt'(x, t(x), dx, dt)となってしまう。

6. 5.よりΔt'は慣性系の観測者からの距離x、距離の変位Δx、時間の変位Δt
の関数になっているから、同じ加速度での時間の遅れは観測者からの距離に
依存する。
7. 6.が分かっていれば特殊相対論だけで相互の時間の遅れは計算可能。
一般相対論での検証にも耐えるだけの結果になっている。

★★ 結論 ★★
一般相対論の特殊形である特殊相対論でも一定の加速度運動が記述
可能。見かけの重力の影響は吸収されている。