続き

次に、アインシュタイン号の乗客から見たらどうなるかを考えよう。
アインシュタイン号の乗客から駅の時計を見ると、駅の時計の進む速さはアインシュタイン号の時計の半分の速度となっている。
駅の人から見てA駅とB駅の時計は“合わせて”ある。しかし、同時刻の相対性により、アインシュタイン号の乗客から見るとA駅の時計とB駅の時計はあってはいないのだ。
アインシュタイン号がA駅を通過するときA駅の時計とアインシュタイン号の時計が0
時を指しているとする。このときアインシュタイン号の乗客から見るとB駅の時計は
すでに0時45分を指している。この時刻の時、B駅はすでに元の距離の半分の
467,640,000kmの位置まで移動しているように見える。これにより、アインシュタイ
ン号から見るとA駅とB駅の距離は半分しかないからアインシュタイン号がA駅を通過
してからB駅を通過するまでちょうど30分かかることになる。
このとき、アインシュタイン号の乗客がA駅の時計を見ると半分の15分しか経っていない。また、B駅を通過するときB 駅の時計は0時45分から15分が経過したので1時ちょうどを指している。
つまり、アインシュタイン号から見ても駅の時計は半分の速度で動いているのだが、ふたつの異なる時計と比較したためにアインシュタイン号の時計だけが遅れたように見えたというわけなのだ。

続く