人間が使っている普通の言葉は、人間の世界の中で生まれ、発達してきました。
それはつまり、自然言葉は人間が知覚認識できる範囲内しか表せないのです。
人間の知覚認識の範囲外の事象を適切に表せる自然言語などありません。
自然言語はすべからく、人間の知覚認識範囲内で作られてきたのですから。

だからこそ数学があるのです。
ただし数学で出来るのは、あくまで事象を記述することだけです。
数学で人間の知覚認識範囲外の事象を表せたとしても、当然自然言語に変換もできませんし、
人間は数式が意味する事象を真に理解することもできません。
知覚認識範囲外の事象は、どうあがいても人間は認知理解できないのです。

人間が感覚的にわかるのは、ニュートン力学や古典的な電磁気学くらいでしょう。
それより先の近代的な物理は、人間の住む世界が劇的に変容でもしない限り、これからも理解などできないでしょう。