「 ギブスの自由エネルギーは、 G=H−TS=U+PV−TS  で表すことができる。

(中略)…そこで、PV項を無視した F=U−TS を新しい熱力学関数と定義する。
これをヘルムホルツ自由エネルギーと呼び、(中略)よって G=F+PV の関係にある。(中略)

  dF=TdS−PdV−TdS−SdT=−PdV−SdT となる。

 《ここで、少し違和感を覚えるひとも多いであろう。なぜなら
ギブス自由エネルギーのPV項を無視したにもかかわらず、
この微分方程式では、FがVの関数となっているからである。》
これを問題にせずに、FがVとTの関数とみなして、…」

      村上雅人2004「なるほど熱力学」p272-273 より。