逃げるボスタングを追い、海岸までやってきたゾーンエンジェルを怪獣軍団が待ち受けていた。
 ガイロス、ラゴン、グビラ、ガマクジラ他多数――いずれもエンジェルに恨みを持つ海の怪獣たちだ。
 連中は彼女に復讐する機会を虎視眈々と狙っていたのだ。
 慌てて逃げようとしたエンジェルだったが、それより早くアイアンロックスが鎖を撃ち放つ。
 頑丈な枷が手足に食い込み、エンジェルは完全に拘束されてしまった。
「これじゃ、まともに戦えないっ! あぁっ、取り囲まれたわっ!!」
 たった一人のエンジェルを相手に、海獣9匹による壮絶なリンチが開始された。
 鎖に高圧電流を流すエレキング、猛毒針を振り立てるゲスラ、メーザーショットを奪おうとするラゴン、毒吸盤で貼り付くガイロス。
 胸のふくらみにガマクジラの舌が吸い付き、背後からはグビラがドリルを突き立ててくる。
 エンジェルは股間でドリルをはさみ込んだが、高速回転の震動は強烈であった。
 このままではプロテクターのクロッチが外れ、彼女は陵辱の限りを尽くされてしまう。
「ゴジラを呼ぶしかないわ……」
 エンジェルがゾボットのスイッチを入れ、救援要請を発しようとしたときであった。
「SOS! SOS! こちらゾーンエンジェ……むぐぅぅぅっ?」
 生ぐさい臭いと共に、何かがエンジェルの鼻と口を塞いだ。
 ボスタングが生きた猿ぐつわと化して、彼女の顔に貼り付いたのだった。
「ふむぅぅぅっ……うぐぅぅぅっ……?」
 必死に叫んでも声にならない声が漏れるだけで、これでは呼吸もままならない。
 意識朦朧となったエンジェルのヘルメットに、スダールの触手が伸びる。
 アンテナに付いているマーカーカプセルを強引にもぎ取ろうとしているのだ。
「(ゾーンマーカーを外されたら……力を喪失してしまう……)」
 エンジェルはヌルヌルする触手を握り締め、絡みついていたマーカーからふりほどいた。
 握った触手の先端から白濁色の粘液が迸り、その勢いと量にエンジェルは怖気を振るう。
 エンジェルはこの絶体絶命のピンチを脱することができるのか?
 頑張れ、僕らのゾーンエンジェル!!
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