ラストで、赤ひげが御典医の口を保本に斡旋しようとしたのに対し、
養生所の仕事に目覚め赤ひげに傾倒するようになった保本は、あえて出世栄達の道を捨てる・・・

ということでハッピーエンドなわけだけど。

でも、想像するに、赤ひげは、養生所の現場を知る保本を幕府中枢の出世コースに送り込むことで、
保本に行政の中で養生所の予算をぶん取ったりいい人材をまわしたりするという役割を担ってほしかった
という意図があったんじゃないかと思うなあ。

だから、おそらくは、あの後しばらくしたら、保本も赤ひげの真意に気づいて、
あえて自分がエリートコースに行って行政内部に入り込むのが養生所のために一番いいんだと、
そっちを選択する・・・ことにするんじゃないかな。

まあ、これってつまり、『踊る大捜査線』で、織田裕二たち現場刑事が、柳葉敏郎のキャリア刑事に
「あなたは上に行ってくれ。俺たちのために」って言っていたことと同じパターンだが。