[悪名] 大映監督:田中徳三 [兵隊やくざ]
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独特のリズム感、この監督の作品を観ると元気が出ます。
あと、「濡れ髪シリーズ」もいいですね。 なお、厳密にはタイトル「兵隊やくざ」の後ろには「シリーズ」がつきます。
タイトルが長い、とエラーが出たのでやむをえず省略しました。 田中監督には生前直にお目にかかった事がある
緊張してしまいサインだけもらって何も聞けなかったのが残念 大映で最も人気のある三隅研次監督とは見事に真逆タイプ
・シリアスよりコメディが得意
・雷蔵より勝新との相性がよい
・様式美に凝らない
・現代劇アクションが得意
・エロチックやグロテスクが苦手
・画面構成がソフト
・テンポがいかにも「大阪」
確かに注目されにくいよね・・・w 徳三=毎晩飲んでる
三隅=酒が飲めない
こんな真逆もあるね >>5
そういえば田中=長命 三隅=短命だったね。
「悪名」シリーズの朝吉/清次では靖国神社参拝問題でケンカする「悪名一番」が好き。
今じゃ撮れないだろうなあ。 >>4
>シリアスよりコメディが得意
確かにそういう傾向はあるけれど、私は「眠狂四郎 女地獄」が
「勝負」と同じくらい好きです。あと、「手討」「大殺陣 雄呂血」も。
でも、雷蔵さんとならやっぱり「濡れ髪牡丹」かな。(笑)
悪名シリーズなんて今どき上映されているのかな・・・・・
勝新といえば座頭市しか知らない人も多かったりして・・・ 今となっては、
「渥美清」=「寅さん」、「勝新」=「座頭市」
みたいな感じだと思う。
人間って結局後の方がイメージが強い。
勝新は「座頭市」撮り直したし、その過程で不幸な事故もあり、
大島渚に「『座頭市』しか撮れない」って挑発されたし、
たけし、綾瀬はるか、香取慎吾でもやっちゃったから。
全盛期の掛布も見てるのに、「掛布」と聞けば、晩年のボロボロの掛布しか
思い出せない。
>>9
確かにそうだよね・・・
でも勝新は晩年の強烈な個性もいいけれど
他の俳優とコンビにするとそれに調子を合わせて独特の雰囲気を作り出すのがとても巧いと思う
俳優としての勝新の評価は「座頭市」だけじゃもったいなさすぎる・・・
もしかしたら「悪名一番勝負」の「離れ駒の政吉」ですか?
田村高広もよかったですが、
私的にはやっぱり田宮次郎の「清次」も出てほしいところでした。 >>13
「田宮二郎」ねw
>>10
「悪名」シリーズ、勝新も田宮もすごくいい味だしてると思う
勝新、少し抑えめなところがまたいいのだけれどねえ
なんか評価低いな 「第三の悪名」
月岡夢路扮する女親分がかっこよかったです。
勝新と一夜を共にした後、
「女かわいがっといて今更なにいうてますねん」みたいなことをサラリと言って
勝新を手のひらで転がす気風の良さ。また照れた勝新も愛嬌たっぷり。
「眠狂四郎女地獄」DVD鑑賞
後半部分、雷蔵、伊藤雄之助と田村高広の三つ巴が大変面白かった
田中監督は「つめこみすぎ」とご自身でおっしゃっておられたのが笑える
「殺法帖」、監督ご自身「眠狂四郎」は虚無感が鍵ということは
ちゃんとわかっていたようで、
シナリオを見てまずいと思い書き直ししてほしかったようだね
その時間がとれなかったことがあの失敗のもとだとわかった
まあ、最終的な責任はすべて監督にあるのだが・・・
映画デビュー作が化け猫映画で、
大映最後の作品も化け猫映画だった、って
インタビューで語ってたのが凄い記憶に残っている 「続・兵隊やくざ」の冒頭で、カツシンが小山明子に
「あなたの・・・毛を下さい!」というシーンがあり、これが
物語の伏線のようになっているのだが、
日本映画専門チャンネルのコラムにこれはカツシンのアドリブだったと
カツシン本人が言っていた、とあったが本当だろうか?
シナリオの時点でアイデアを出した、というのならわかるのだが・・・。
もし本当にアドリブで田中監督が「よっしゃそれええやん」で決まって
現場でストーリーを整合させたとしたら、それはそれですごい演出力だと思う。
第一作の「兵隊やくざ」よりカツシンの表情豊かな「続」の方が好き。 アドリブというか、勝新の発案らしいね
カツシンもいろんな場でその案を自慢していた
死ぬ覚悟で戦地ににいくならば、
好きな女のマン毛を欲しがる男がいるはずだ >>20
レスありがとう。
多分アドリブではなく脚本段階での発案だろうけれど、
マジで「よっしゃそれええやん」で決まったとは、田中監督もノリがいいねえ〜w
そういえば第一作の「兵隊やくざ」で、最初の部分で
古参兵が初年兵の手紙を勝手に開けて、「女の毛か、どこの毛だ?」なんていう
シーンがあったが、カツシンはそれを覚えていたんだろうね。
田中監督ご自身は人柄の好い雷蔵を好みだったようだが
出来上がった作品はやっぱりカツシンとの方がいいものが多い。
意外と(仕事上は)いいコンビだったんだろうな、この二人。 「兵隊やくざ 大脱走」はかなり好きだ
戦争映画としてよく出来ているよ
この監督は作品名は結構知られているのに監督自身はほとんど無名というのは不思議
テンポのよさもいいが、俳優の演技や表現を重視する演出法は
三隅や池広と比べて観る側に案外気づかれないので映画評論家諸氏に評価されにくい
「悪名」の田宮二郎、「兵隊やくざ 大脱走」の成田三樹夫、「眠狂四郎女地獄」の田村高広、
「大殺陣雄呂血」の雷蔵など、登場人物の思いがまっすぐ伝わってくる
「期待していなかったけれど観てみるとこれが面白かった」なんていう感想は多いはずだ
田中徳三は「楽しむ監督」であって「語られる監督」じゃないのかもしれないね。
池広一夫の方が人気あるのかなぁ?個人的には絵的に品がない感じがするので好みではないが。
>>18
最後の化け猫映画「秘録怪猫伝」って、
とてつもなくコワイ映画だそうだ。音楽は渡辺宙明だし。
なぜかDVD化もされているね。 「お嬢吉三」チャンネルnecoで放映。
歌舞伎がモチーフらしいが演出や台詞が現代劇のようで楽しいコメディ作品。
「弁天小僧」に比べると小品だがテンポもよく、雷蔵がとてもかわいらしい。佳作。
田中徳三の記念すべき初監督作品はこれにしてあげたかったw
座頭市をはっきり自覚的に「すげえ・・」と目覚めさせてくれたのは
田中徳三監督のおかげでごぜえます。 う〜ん田中徳三の座頭市ってそんなによかったかなあ・・・。
「兵隊やくざ」「悪名」のノリかと思って期待して観たら
そうではなかったのでちょっとがっかりした記憶がある
三隅ワールドの踏襲が義務づけられていたのか固くなってやや不発弾だった感じ >>28
確かに「座頭市の歌が聞こえる」はあまり評判は良くない・・・というか評価が分かれてるね。
でも自分の場合、ラストで市のダークネスが全開になる演出に唸ったですよ。
天知茂も小川真由美さんも実に良かった。
あの作品で田中徳三という人に興味を持った、とも言えるかな。
追加
ラストのカメラワークがまた良い。
喋りながらのそのそ部屋を歩きまわる市をカメラが追う追う。
あの場面はどこまでアドリブなんだろう? >「座頭市の歌が聞こえる」
しまった〜この作品、ラストがそんなによかったのですか・・・。
CS放映中に1時間ほどのところで来客があり、後で観ようと慌てて録画するも失敗、
結局ラストが観られなかったのですよね・・・。
「座頭市血煙街道」でラスト15分の近衛との対決だけ見ていない、に匹敵する大失敗
だったかもしれない。惜しい事をしました。 >ラスト15分の近衛との対決だけ見ていない
それは勿体ない!あのチャンバラは鳥肌ものですぞ。 いえいえ、(笑)「血煙街道」はちゃんと観ています。(「例え」のつもりでした)
というか、ラストばかり繰り返し観ました。(ラスト以外はかなり退屈だったので・・・)
近衛氏の殺陣はもう素晴らしくて、大ファンであります。
>>33
あ、そうか、どうも失礼しました(^^
>ラスト以外はかなり退屈だったので・・・
大同意でございます。
それと「〜歌が聞こえる」についてですが、あのラストこそ賛否の分かれる理由かと。
陽性で善意に溢れた市がどす黒さを全開にする描写を「キモイ」と嫌悪する声もあるくらい。
ですので、まあ一ファンの意見と思っていただければ。 勝新ファン=座頭市ファン、という人が多そうだけれど、
「悪名」シリーズは殆ど見ないというか、勝新ファンの間では評価低いのかな?
勝新はコンビを組んだ方が逆に魅力満開のような気がするんだけれどなー 座頭市と悪名は見てるけど、兵隊やくざは殆ど見てない。
軍隊ものとか苦手なんで。。。 兵隊やくざは第1作の増村保造監督のがいちばん暴力描写がキツい
第4作の森一生監督のはコミカルさが薄く律儀で真面目なつくり
残りの田中徳三監督作品は勝新・田村高広のホモセクシャル度がきわめて濃いw
>>36
兵隊やくざシリーズは「悪名」の「八尾の朝吉」がちょっと幼くなってw
インテリ上等兵と巡り会ってコンビで暴れまくる、といった感じで
戦争映画というより悪名の続編バージョン、といった雰囲気があります。
基本的にどれも高水準の出来ですので、もしなんらかの機会があれば
一度ご覧ください。スカッとしますよ(笑)
>>37
>勝新・田村高広のホモセクシャル度
これ、確かに今の目で見るとけっこうスゴイものがありますよね。(笑)
二人で見つめ合うシーンが多いからでしょうけれど。 Gyao!で今月から「悪名」シリーズの放映開始。
「悪名」は久々で(画面が小さいけれど)面白かったが、演出はちょっとカタい。
大カメラマン宮川一夫に遠慮したのか。 >>24
どちらかといえば池広一夫の方がファンが多そう
絵作りに凝っているから好まれる 大映京都の監督はみんなそれぞれによいところがある。例えば
安田公義監督なんかは安定した良作が多いように思う。(「眠狂四郎人肌蜘蛛」など)
三隅研次監督は、確かに絵作りや画面構成はうまいが
場面の繋がりや人物の内面描写はそれほどでもないし、
本当に好みの問題で、一人だけ
ちょっと持ち上げられ過ぎのような気がするな。
大映三羽ガラス(三隅、田中、池永)
俺の中の好みでは、三隅は別格だなぁ・・・
やっぱあの絵力はやっぱ凄いよ
「時代劇のキューブリック」と俺はひそかに思っている
その次は池永かなぁ
東映の沢島忠にも通じる、遊び心ある演出、
時代劇に新風を吹き込もうという心意気を感じさせる。
(その分、当り外れが多い気がするが)
田中は安心して見れる分、
さほど演出におおっ、って思うところ感じないんだよね
そういう伝統を引き継ぐ職人気質な監督も好きなんだけど・・・ >>43
池永→池広、だね?www
三隅研次の絵作りは、いわば「京の西陣織」を見ているようで緻密で美しいよね
画面に金銀錦織がぺたっ、ぺたっと張り付いているようで本当に素晴らしい
これが好きな人は多いんだろうな
ただ、自分のように、ストーリー展開や登場人物の内面描写を重視する人は
田中徳三も好きなんだと思う
田中の場合、色彩や画面構成よりも
場面のリズムと、「登場人物の内面に入り込んで、それを表現すること」に
ポイントを置いた演出をしているように思う
ただ、演出家としてはいつも「一歩引いた感じ」なので慣れないとわかりにくく、
その功績はそれを演じた俳優たちにもっていかれていることが多いw
逆に何時も客観的に「外から眺めて」演出しているようにみえるのは森一生w
池広一夫は面白い演出をするよね、時々ちょっと品がない感じもするがw
この方の演出は、映画よりもテレビ時代劇の方が好きだな
自分が一番苦手なのが井上昭、この方はテレビもダメだwww 三隅の「豪華紙芝居」的な映像の造りが苦手という人も結構いるようだ
「斬る」なんかは本当に好みが分かれるよね
自分は三隅作品の中では一番すごいと思うけれど
>>4でも言っていたが、田中は本当に作風が対極だな 「兵隊やくざ殴り込み」で青年将校を演じた細川俊之氏が
お亡くなりになりました。
ご冥福をお祈りします。
「殴り込み」はラストでカツシンが
最後の中国ゲリラ兵をがんがん撃ち殺すので賛否両論ありそうだが、
その前にカツシンの慕っていた細川俊之はゲリラ兵に殺されているし
戦争の実態とは所詮殺し合い、というメッセージが込められているようで
自分としては出来のよい戦争アクション映画と思っている。
また、戦争の象徴とされる「軍旗」の真ん中がまるまる空洞になっている演出には
唸った。
今では上映は難しそうだな、あと「独立愚連隊」あたりも >>40
自分もGyao!で「悪名」観たよ
勝新や田宮二郎がブレイクしたのもわかるなあ
なんだか、一皮むけて若さが弾けているというか、演出のテンポもカメラもいいし
来月は後編である「続・悪名」であることを祈る(違っていたら怒るwww) 続投だけどw
70年代でも池広とか三隅とか、映画撮っているよね
でも観れば観るほどがっくりというか、エログロやればいいってもんじゃあない
とうとうここまで行き着いてしまったかという淋しい感じがする 悪名シリーズって任侠映画?文芸作品?コメディ?ジャンルがいまいちわからない おお〜なるほど、ありがとう!
勝新はやっぱ60年代が最高。70年代以降はアクが出ちゃってどうもニガテだな。 >>52
確かに悪名シリーズは「任侠」とまでは言えない気がするw 悪名は喧嘩に刃物がほとんど出てこないので
人情アクションファンタジー映画だな 朝吉と清次は殆ど素手でなんでもやっつけてしまうところが
実にスマートで粋なんだよね、ありえないけどメチャかっこいい
それに加えて二人のあの掛け合いのうまさはハンパじゃない
あまりにデキているので同性愛傾向wwwさえ感じてしまう カツシンってやっぱりコンビものがいいよな
傍若無人ではなく、意外と他人に合わせるのがうまいのかもしれない
朝っぱらからGyao!配信中の「続・悪名」観てしまったじゃないか〜www
関西人にはこたえられないこの映画、冒頭の田宮二郎と上田吉二郎とのやりとりなんか
もう最高!チェリーちゃん大好きだ。
田中監督と宮川一夫カメラマンとの相性もよく、冒頭から飛ばしまくる展開、
最後は戦争についてもちゃんと考えさせてくれる。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています