倉本聰・斎藤耕一共同脚本の映画『学園広場』を衛星劇場で観たけど、思っていたよりも
結構楽しめた。話自体は石坂洋次郎あたりの旧態依然とした青春明朗篇といったところで、
正直そういう意味での新鮮さは感じられなかったけど、多彩なワイプによる場面転換や
妙に細かいカット割りなど、山崎徳次郎の演出にかなり救われていた部分が大きかった
ように思う。学校に代々伝わるという、真に勇敢な生徒だけが被ることを許されるという
「勇者の帽子」の設定は、後の「ナルシスの指輪」に似てるけど、そんな形骸化した古臭い
「伝統」など、今の若い自分たちにはもはや必要はない! という結論に達するあたりの
流れも同じだった。「その他の生徒たち」みたいな感じで出ていたのが堺正章、かまやつ
ヒロシ(かまやつひろし)、谷隼人(岩谷肇)、沖田駿一(吉田毅)、前野霜一郎といった
面々なのが何とも…という感じだった。