【黒澤明】一番美しく【女子挺身隊】
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黒澤明の監督第2作目。
光学兵器工場で勤労奉仕に従事する女子挺身隊の姿を
リアルに描いた戦時中(昭和19年)の作品(国策映画)。
主演は後に黒澤の妻となる矢口陽子。
Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%80%E7%95%AA%E7%BE%8E%E3%81%97%E3%81%8F
一番美しく」は自由のない時代だなと実感しました。
監督も登場人物も個々の自由ではなく国策の範囲内にしか表現できないという不自由さを感じました。
しかしそれでも途中からだんだんドラマチックになってきて黒澤らしさが出てきました。やはり傑作ですな。 乳首が一瞬でも見えたなら
現代においても意義のある作品になっていた可能性はある。
この作品に限った話ではないが。 「民族の祭典」の女性3人のヌードのシーンさえもカットされてた時代に
乳首を出すなんてとんでもない。
「工場の門は胸を開いてる」とかいうタイトルだったのさえも卑猥だと言われた時代だよ。 会話の間合いが奇妙な映画だと思った。
「ワタナベさんっっ!」て、つんのめる感じ。
古い邦画には、その時代特有の会話リズムがあるけど、この映画みたいな喋り方は初めて聞いた気がする。
メッセージ性のある演出なんだろうか。 会話の間合いが奇妙なのはそれだけ登場人物が奇妙なんだろうな。
それまでの日本映画にはない、ずしずしっと入っていくようなリズムがある。
のんびり田畑で働いていた女性たちが工場に動員されて
そこに組織的な新しい人間関係が構築されていくにつれて
出てきた会話のリズムだと思う。 黒澤と矢口は恋愛結婚したわけではなく、戦後独身だった二人を結婚させようと
熱心に仲介した人がいたらしいね。
その人がいなければ、黒澤は小津や木下恵介同様、独身のままだった。 黒澤和子の回想では
矢口陽子は黒澤ともう一人の二人から
求愛されてたそうだ。
それでラブレターの内容が良い方
つまり黒澤明に白羽の矢が立ったと。
でも黒澤自身の回想では
「この世に一人っきりでいていい訳がない」
と言われて貰うことになったと。 矢口陽子は「嫁ぐ日まで」(1940)に出ており、原節子の妹役で面白い。つべにある。女学校の生徒でコロコロしている感じだ。「一番美しく」より、ずっと自由がある。島津保次郎監督 真木順さんが出てるのに一言も発さない
残念でならない
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W1A >>125
矢口陽子さんは「女学生記」も面白かったですよ。
高峰秀子さん、谷間小百合さん、加藤治子さん(御舟京子という芸名で出ています)等
が出演しており戦前の女子高生の日常、生態が垣間見える良作です。
女学校が舞台なので出てくるのは当然ながら女子ばかりで恋愛話は特にないが担任の男性教師
への憧れみたいなものは感じられる。
矢口さんはけっこう裕福そうなお宅の娘さんで礼法の授業で正座で脚が痺れて先生に呼ばれても
立てなかったり寝坊の常習犯で遅刻しては先生に叱られたり、旅行先でカメラの扱い方が
わからず手こずったりと少し今風に言えば天然でお茶目な女学生を演じています。
1941年の作品ですが女学生は現代と同様キャピキャピしていて
とても開戦直前とは思えないくらいのんびり、ほのぼのとした作品でした。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています