黒澤明 どん底
長屋で展開される人間模様の悲喜劇、
ユーモラスに転調するかと思えばまた絶望へ。
この映画にはあらゆることが詰まっている。
三井弘次や千秋実といった名脇役というイメージの役者が、
一世一代ともいえる演技をみせてくれるのも魅力。 やっと原型がわかるくらいに雁次郎がメイクで作り込まれてる。
黒澤映画の時代劇ものは他監督作品と比べてメイクが濃いと思う。 今年の7月23日は、「どん底」撮影終了50周年記念日です。
10月1日は公開記念日です。 >68
まず演じられる役者が日本には居ない。
演出・監督はなおさらいない。 これこそ今、最もリメイクが難しい黒澤作品だと思う
理由は>>69と同じ。 この映画って
舞台劇のリズムを取り入れた部分が
素晴らし過ぎると思います。 >72
しかし、「ごろ〜ろっぷ・・・。が言える役者がいない。 津軽役で出てた藤田山さんて名前と体型からして力士だと思ったんだけどこの人かな。
http://www.fsinet.or.jp/~sumo/profile/1/19471103.htm >>76 こんちくしょう!みーんな とっくに死んでらぁ・・・
>>77 ほう、45とは早逝でしたなあ。力士らしいとも言えるが。
これだけ細かく書いてあるなら、俳優の記録も欲しいところだが。
小判の雨でも降ればよい♪テレツクツクツク・テレツクツ♪ バカボンパパの「これでいいのだ」は
この映画の「夜は寝るダ!」を赤塚が
「夜は寝るのだ」と聞き間違えて
誕生したのだ 三井弘次が主役じゃない? 最後の決め台詞もそうだし、なんだかクールで
仕切り役でカコいい。この映画見たあと、彼の姿を探すようになったよ。
赤ひげでも、酔っ払いの台詞の抑揚がうまかったし、黒澤じゃないけど、
砂の女にも出てたし。もう亡くなっちゃったんだろうね、この人。 三井弘次
1979年7月20日死去。享年69歳。
どですかでんに焼き鳥屋のオヤジ役としてチョイ役で出たのが、
黒澤作品としては最後の出演。 確か、悪い奴ほどよく眠る・天国と地獄のサスペンス2作共に記者役で出てるけど、
あれも頗る良い。特に悪い奴ほどよく眠るのが。 確かに、あの披露宴での饒舌が映画全体の雰囲気を決定付けていた どですかでんの焼き鳥やのときは、鶴のように痩せちゃって本人だって
わからなかった。役者って旬があるわ。 そうですね。だいぶ痩せてましたねぇ。
黒研の「夢のあしあと」でキャストを確認するまで、
あれが三井弘次だったなんて分からなかったです。 個性的な声だったよね。ちょっとワルっぽい、小ずるいようなトーンがあった。 そうですね。そう考えると、やっぱり醜聞でのゴシップカメラマン役は適役でしたね。 「どん底」キャストの今をまとめてみた(間違いあったらごめんなさい)
三船敏郎 1997年12月24日死去(全機能障害)。享年78歳。
山田五十鈴 現在90歳。2002年に女優業休止。
香川京子 現在75歳。2006年〜2007年、NHK連続テレビ小説「芋たこなんきん」出演。
中村鴈治郎 1983年4月13日死去。享年81歳。
千秋実 1999年1月11日死去(急性心肺不全)。享年82歳。
藤原釜足 1985年12月21日死去。享年80歳。
根岸明美 現在73歳。
清川虹子 2002年5月24日死去(肺出血)。享年89歳。
三井弘次 1979年7月20日死去(心不全)。享年69歳。
東野英治郎 1994年9月8日死去(心不全)。享年86歳。
田中春男 1992年2月21日死去。享年89歳。
三好栄子 死去。詳細不明。
左卜全 1971年5月26日死去。享年77歳。
渡辺篤 1977年2月27日死去。享年78歳。
上田吉二郎 1972年11月3日死去(喉頭癌)。享年68歳。
藤木悠 2005年12月19日死去(肺血栓塞栓症)。享年74歳。
藤田山 1969年5月9日死去。享年45歳。
加藤武 現在78歳。2007年現在、NHK大河ドラマ「風林火山」出演中。
悲しいけれどこれが現状。
男優で健在なのはノンクレジットの加藤さんだけ。女優の方も現役なのはどうやら香川さんだけ。
山田さんは病気らしいし根岸さんもよく分からない。三好さんはDVDの解説書に「亡くなった」と記載してあるけれど、
死去年月日や死因等詳しい情報が見つけられなかった。
藤田山さんはやっぱり>>77の人であっているらしい。↓のページに力士映画出演作のリストがあった。
http://www.fsinet.or.jp/~sumo/movie.htm
同じ黒澤作品で「用心棒」の羅生門綱五郎さんも載ってる。 三好栄子 1963年7月28日死去。享年69歳。
黒研の「夢のあしあと」に収録の人名辞典に載ってました。 >>91
>>92
乙っ!
藤田山は早世だね。左卜全とか、ああ見えても享年77歳とは。三船の全機能
障害というのは何だろうか。あの人、スポーツマンだったのに。 10年以上観てないから忘れてしまったんだけど
田中春男と加藤武ってどんな役で出てたっけ?長屋の住人ではないよね 田中春男は桶屋の辰で、長屋の住人。
加藤武はノンクレジットだが、三船や山田五十鈴をしょっぴく役人役。 田中春男ってけっこう台詞あったけど、この人ほかにどんな映画に出てるの? 黒澤以外では溝口の「近松物語」で田中春男を見たけど、結構いい役やってましたよ。 おお、thnx.
お葬式に鎌足さんはいたけど、田中氏もいたんだ。今度よく見てみよう。 田中春男といえば、よみうりテレビ「細うで繁盛記」でしょ。
俺は「新五捕物帖」のイメージが強い>田中春男
後は亡くなった時に山城新伍が大根と貶してたのが異常に腹立たしかったな。
田中春男といえば石井輝男の「徳川いれずみ師・責め地獄」でしょう
白塗りの顔で準主役級の活躍をします 今月で「どん底」公開から50年経ったんだね。
半世紀経っても色褪せない歴史的名作だ。 当時の観客は字幕無しで観てたんだからな・・・釜足さんの台詞なんか聞き取れないだろ 何言ってるかよく分からない感じが、逆に良かったのかも>釜足 オープニングからして凄い。
ここまで絶望的な状況から始まる映画は他にないかも。
とにかく傑作ですわ。 >>109
これをリメイクできる監督、スタッフ、俳優がいないんじゃないの 11月23日(金)14:00から、日本映画専門チャンネルにて「どん底」が放送されます。
未見の方はこの機会に是非。 この映画、舞台劇のリズムの取り入れ方が半端じゃない。 これが黒澤最高傑作だと思うけどあんまり人気ないねぇ
映画会社の縄張り争いとかが評価に影響してるのかな 三船の肉体美を求めて見た〜
からみつく山田五十鈴ウラヤマシス 黒澤作品で一番"粋"な映画だ。
主役は三井弘次と言っていいでしょう。
中村鴈治郎のインパクトも凄。 そういえば、三船敏郎を山田五十鈴と京まち子とで取り合った云々のスキャンダルをどこかで聞いた覚えがあるぞ。
いい男を取り合う女優の話題は、クラーク・ゲーブルと鶴田浩二みたく、色男の代表格ぐらいじゃないと、女優にもプライドがあるからなかなか公表されないだろうけどね。
三船クラスだと大女優もメロメロなのは判るわ。
山田五十鈴と京まち子って女の中でも気の強そうなタイプだから、さぞかし取り合いの際には
爪立てて引っかきあったり酷い喧嘩を想像させるよね。WWW その気の強い二人のキーキーやってる喧嘩を見て三船が引くの図が思い浮かぶわ。 これリズム取ろうという意図なのかず〜っとシクシク泣かせるところがなければ完璧なんだけどな〜
やっぱり女の感情を演出させると駄目だな、黒澤は
どうしても過剰になる 香川京子の雄叫びは凄まじかった。
まあ確かに細やかな女性の感情表現は無いかな?
女性の内面表現はあんまり興味なかったんじゃないの。
そんなの面倒臭え、とか思ってそう。 社会の底辺に置かれた人々の絶望と幻想(明確な救いは無い!)
リズムは歌舞伎的、シクシク泣いてる所も、それの和事だと思えばいいし。
演出もストーリーも、とてつもなくスタイリッシュな映画。 ず〜っとシクシク泣かせるところってのは、具体的にどのシーンですか?ちょっと思い出せないな。 こういうテーマの映画って、カメラを地面にすえて同じ目線で撮るのはよくあ
るんであって(鉄道員とか道とかみたいに外国でもね)、そうじゃなくて、
逆にカメラを空高い所にすえて俯瞰的に撮るのもおもしろいと思うがな。まあ
黒沢はいつでもヒューマニズムが前面に出てくるところがいいのだろうけど。
でもちょっと構造が簡単すぎる感じがしないでもないな。そこがいいのかな? >黒沢はいつでもヒューマニズムが前面に出てくるところがいいのだろうけど。
でもちょっと構造が簡単すぎる感じがしないでもないな。そこがいいのかな?
?
「どん底」てわかりやすい映画じゃないだろ。
たとえば「赤ひげ」ならそういう感想もわかるけど。
「どん底」にわかりやすい構造なんて感じられるかな。 この映画をふつうの人が見たら「わけわからん」というのが
普通の反応だよ。
「赤ひげ」にしても前半はけしてわかりやすくはないけどね。 スタイリッシュでありつつ、どん底で生活する庶民のありのままの
生き方を表現する事に力を入れているとこが凄いと思う 「どうせ、掃き溜めだー」
初見のときは、いまいちピンとこないまま映画が進んでいったけど
2回目以降この台詞を聞くだけで背筋がゾクゾクっとなる 何回もスマソ。
オープニングだけで
今、物凄い映画を観てるんだなって気持ちになる。
お囃子のノリがなんかJazzっぽい、結構カッコイイとおもった そういえば音楽ないんだよねえ、この映画。
だからこそ部屋に入ってくる隙間風や、馬鹿囃子、あとラストの拍子柝の効果が生きる
あと台詞の掛け合いが音楽的かも(志ん生の落語を笑わずに聞いた成果でしょうね)
馬鹿囃子は音楽の佐藤勝が作ったオリジナルって・・いい仕事するよなあ 確かサントラもクレジットバックの鐘の音と馬鹿囃子が2パターン、ラストの拍子木の4曲(?)だけだった >>151
普通の店では多分取り扱ってないですが、東宝ミュージックで注文できます。
ちなみに、さすがに4曲では少なすぎるので同じく曲数の少ない「生きる」(22曲)と「生きものの記録」(9曲)との抱き合わせになってます。
http://www.thm-store.jp/cnts/st03-02.html iPodに馬鹿囃子を入れて持ち歩きたい今日この頃。 とんだ道行きだな
中村鴈治郎は三船に物凄いスピードでブン投げられすぎだw
ちゃんと弟子が受け止めてたらしいけど。 >>154
あだ名が「コホンコホン」とは田中春男も酷いなぁ >>152のサントラの解説書に、ラストの馬鹿囃子は佐藤勝が三井弘次の吹き替えをやったと書いてある。元々声質が似てるのか、物真似がうまいのか、どちらにしても言われても判らないほどそっくり。
それから、一回目の馬鹿囃子をよく聞いてると、三井弘次が「コーンコーンコンチキショー」って言っているとき、誰かが小声で「あっ、まだか」って言ってる。誰だろう? 中村鴈治郎の、所作に通じた部分が欲しかったんでしょうね。黒澤監督。 黒澤は変に完全主義だよな
歯を抜かせた意味とか全くないし それの是非はともかく、歯を抜いたことで、全く無駄な訳はないだろう。
良い見方をすれば、芸への執念の凄まじさだし。 えっ?
鴈治郎の歯を抜いた、ってのは
入れ歯をはずした、ってだけのことじゃなかったの??