黒澤明 どん底
長屋で展開される人間模様の悲喜劇、
ユーモラスに転調するかと思えばまた絶望へ。
この映画にはあらゆることが詰まっている。
三井弘次や千秋実といった名脇役というイメージの役者が、
一世一代ともいえる演技をみせてくれるのも魅力。 >>261
ごろうろっぷの病気に罹っていた人(藤原釜足)
元役者で、劇中「三人吉三」の名ゼリフを披露する場面もありました。
ラストは、現実を忘れてドンチャン騒ぎしていたところへ、役者自殺との知らせがあり、
全員、現実に引き戻され暗い表情になります。
人生を客観視して楽しんでる遊び人(三井弘次)は、場がシラケてしまったので、
「せっかくの踊りをぶちこわしやがった、馬鹿野郎」と悪態をつきます。