昔、俺が高校生のころ家の向いが長屋で
母親と兄弟が3人で住んでいた
兄弟は小学校の高学年と低学年くらい
後から聞いた話によると
母親はソープランドに勤めてたらしい。
俺が学校から帰ると弟の方が
よく外で母親の帰りを待っていた
ある夏の暑い日、また弟が母親を待っていたので
思わず自動販売機のアイスを買って弟にあげた
今考えるとお互い面識はあるものの、殆ど喋った事も無かったのに
なぜあんなことしたのか自分でも分からない
弟はただ「ありがとう」と無表情で言ったきりだった
だからといってそれからその兄弟と仲良くなったということもなく
家族はいつの間にか引っ越していった

この映画を観る度にあの弟を思い出す