0年代の最恐映画といえばやっぱり「海と毒薬」ではないでしょうか。

マイナーな映画ではありませんし、
ジャンル的にはもちろんホラーでもありません。
むしろ「ベルリン映画祭銀熊賞(審査員特別賞)」を受賞している名画です。

内容も太平洋戦争中、米軍の捕虜を生体実験で解剖した実話に基づく
遠藤周作の原作を映画化したものですから、常識から言えば
人間の原罪を問う社会派映画の問題作以外の何ものでもありません。

でも、本当に恐いんですよ。

例えば、オペの失敗からとめどなく出血して輸血が追いつかず、
そのまま血圧が低下して患者が死に至る手術シーン。
これ、言葉で説明してもそのシーンの怖さがうまく表現できません。
モノクロの映像がショッキングさをより際立たせています。