>>128
自治と民主主義は密接に関係してるけど、必要条件でもなければ十分条件でも
ないでしょう。ある集団が自分達の行動を自分達で決定できれば、
意思決定プロセスが民主的でなくても自治がなされてると言えると思う。

もうひとつ、大学としてのパフォーマンスを議論するとき、自治が成立しているかや
民主的か否かは勘案すべきことではあっても絶対的な前提とはならないでしょう。
軍隊や企業を考えれば、優れた指導者が絶対的な権限を持って組織を運営することは
必ずしも悪だとは言えない。個人的には大学もそうすべきとは思わないけど。

井上を合理的に批判するなら、井上がこれまでやってきたことで、
絶対に許せない部分と、議論がありうる部分をきちんと区別するのは重要だと思うよ。

『科学者』あるいは『技術者』としての井上は、デタラメな論文を乱発して
科学技術の発展に害をなしたのは絶対に許されない。

大学トップとしての井上は、明文化されたルールを無視し、嘘をつき、時には
不法行為に手を染めてまで、自らの都合のいいような、しかも社会に害を
なすような組織運営をした――していることは絶対に許されない。

独裁的大学運営自体については、総長と理事会に権力を集中させた現在の制度が
今回のような極めて異常な事態を引き起こす根本的原因となっていることを考えれば
早急に改善が必要なのは明白だが、それは文科や政府に言うべきことであって、
井上個人を叩いても解決にはならないと思う。