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【※参考書籍】
●『貿易の世界史 (─大航海時代から「一帯一路」まで)』 (ちくま新書、福田邦夫(著))
<出典> https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480073563/

《世界秩序は貿易が作り上げてきた。国際貿易の始まった大航海時代にまでさかのぼり、「一帯一路」に至る覇権争いの歴史をひもとく。》

*「概要」
「貿易は互いに利益をもたらすものと思われているが、その本質は『奪い合い』である。近代以前の貿易は『戦争』そのものだった。
 現代でもTPPや米中摩擦に見られるように、貿易は各国の利害が対立する『戦場』となっている。
 加えて今日のグローバル経済下では、国家と多国籍企業が争う場ともなった。
 本書では、国際貿易の始まった「大航海時代」までさかのぼり、貿易が資本主義経済を成り立たせ、覇権を握る手段として利用されてきた歴史を描く。
 貿易は単なるビジネスなどではないのだ。」

『…それでは企業が海外からリターンしたと仮定した場合、アメリカの労働者は、新興国市場で雇用されている労働者と同じ賃金を受けとるのだろうか。K・アマルドによれば、IT関連技術者の給与は、インドでは年間約七千ドル(約77万円)、中国では八四〇〇ドル(約92.4万円)にしかすぎない。…』(※p318より)

*「目次」
・「第1章:近代世界と貿易」 (大航海時代の幕開けとポルトガル / スペインと新大陸 / 商人の国オランダの勃興)
・「第2章:植民地の拡大と移民の大移動」 (奴隷貿易と植民地の拡大 / 非ヨーロッパ世界の構造変容 / 移民による国家の建設)
・「第3章:アメリカのヘゲモニー」 (奴隷国家からの出発 / 領土拡大と植民地 / 第一次世界大戦とアメリカ合衆国 / 大恐慌とニューディール)
・「第4章:世界経済構造の変質」 (世界恐慌と第二次世界大戦 / アメリカの世紀とグローバル資本主義 / 国家の衰退とグローバリゼーション)

*「書籍情報」
・出版社:「筑摩書房(2020/12/9)」
・ISBN:「978-4480073563 」
・新書:「341ページ」

*「著者」
 「福田邦夫(氏) / 1945年生まれ。明治大学名誉教授。経済学博士。専門は国際貿易論 」