何者かを助ける事は、救うことではあるが

助力を受けるのは、救いと違う
助力を与えた者に、救いが宿る事を知る
助力を行えば、己に救いが宿る事を気づき
助力を受けた者は、救いが宿る此方を観れる

肉眼では見えない光明

困難を助けられる事は、救いと違う
困難を助けた者に、救いが宿る事が観れる
助けを行えば、己に救いが宿る事が気づけ
助けを受けた者は、救いが宿る此方を観る

心眼で観れる光明

世知辛く見える世にも、この光が満ちておる
それに生かされてることが、実感できる
頼れる仏など、ただの一人もおらん
気づかせてくれる仏は、幾らでもいる

その光を否定すれば、自ずと心は閉ざされ
その光を放てば、心は暖かさを取り戻す
仮初め (一時的な) の現象のなかに
その光が観れる

食わねば死ぬ身体が、損得を勘定させる
それが己の光を閉ざす事が、暫しある
お互いさまであり、その体験が生涯

己のご都合に打ち勝てた者が貧しい道を選び
汚ならしく見窄らしい姿でありながらも
その者は笑って生きている

煌々とした自灯明。その松明を心に持ち
その者は暗がりなどものともせず生きる

吽智経 (-人-)