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本則
修行僧、雲門文偃(うんもん ぶんえん)禅師(ぜんじ) に問う、 「樹(き)凋(しぼ)み葉落ちる時如何(いかん)?」。
雲門云く、 「体露金風」。


雲門:雲門文偃禅師(864〜949)。雲門宗の開祖。法系:六祖慧能→青原行思→石頭希遷→天皇道悟→龍潭崇信→徳山宣鑑 →雪峯義存→ 雲門文偃

樹凋み葉落ちる時:ブッダが沙羅双樹の下で涅槃に入った(入滅)時、沙羅双樹の1本が枯れ、樹皮も枝葉も抜け落ち、唯真実のみが残った、という「大乗涅槃経」に見える喩えを踏まえている。
ここで樹の葉は煩悩妄想を象徴している。
体露:真実ありのままに打ち出す。
金風:秋風。陰陽五行説より来ている。
木(春)火(夏)金(秋)水(冬)の対応関係で金は秋に対応している。

本則
秋が深まって冬に入ろうとするある日、一人の僧が雲門に聞いた、「樹木の葉が紅葉した後、凋み落ちつくした冬景色の時はどうですか?」。
雲門は云った、「体露金風」。