>>729
本則
擧。僧問香林。如何是祖師西來意。林云。坐久成勞。
挙こす、僧そう、香林きょうりんに問とう、「如何いかなるか是これ祖師そし西来せいらい意い・」。林りん云いわく、「坐久ざきゅう成労じょうろう」。

本則:
僧、香林(きょうりん)に問う、 「如何なるかこれ祖師西来意?」。 林云く、 「坐久成労」。

本則:
香林のところにある僧がやって来て聞いた、 「禅の究極の本質とはどのようなものでしょうか?」。 香林は言った、 「長く坐っていてくたびれたなー」。


香林(きょうりん):香林(きょうりん)澄遠(ちょうおん)禅師(908〜987)。 雲門文偃の法嗣。四川省成都の香林寺の住職。 雲門四哲の1人。常日頃雲門の言葉を記録していて、 それが後に「雲門録」になったと伝えられる。
法系:六祖慧能→青原行思→石頭希遷→天皇道悟→ 龍潭崇信→徳山宣鑑 →雪峯義存→ 雲門文偃→香林澄遠
雲門四哲:雲門門下の四人の優れた法嗣。洞山守初(910〜990)、智門師寛(生没年不明)、
徳山縁密(生没年不明)、香林澄遠。

祖師西来意(そしせいらいい):元々は達磨大師が中国にやって来た意味だが 禅宗では禅の究極の所や本質をさす。
坐久成労:長く坐っていてくたびれたな。