ユビキタス氏へ、因縁解脱が目的とは五蓋を解脱すると同じ。
大乗仏教の教義学者が、文献を手元に積み、体裁よく各煩悩を並べ、順序を
付けたのが五蓋、一般生活者が苦しむ、悪しき因縁を断ち切るべしと言う意味が
因縁解脱。この因縁解脱という言い方は昭和30年代の世相に対応する言葉なの
かも知れない。些か俗っぽい感もあるが、便利故に使っている部分もあるのは確か。
 せっかくだから思い出話しをひとつ申すか。
其れはあのオウム事件、サリン撒き事件に加わり、真っ先に自白した林郁夫である。
この人は、昔日ちょうど今頃の季節、富士山建設大学をお借りして開いていた伝法会の
医療班主任として挨拶した英姿を薄っすらと記憶する。
さて其の林郁夫が逮捕され、終身刑判決を貰う。私の大先達曰く、アレはね桐山先生が死刑判決に
ならない様に祈祷していたお陰。それとねアノ〇〇さんも直接事件に加わっていないでしょ。
其れ先生が御祈祷したおかげ、然しね二人ともに解脱供養で悲しい仏さん(亡者のこと)をきれいに
しときゃあんな事にはならなかった、残念としか言えないものよ。本日この話題で生き残ってるのは
私と林郁夫の二人のみ、他の方は全員御逝去。〇〇さんは大先達の忠告から逃げる人でした。
彼には悪しき因縁を浄化する大事な話を聞きたくない、とんでもない心の因縁が有ったらしいのです。
観音様のお慈悲で死刑を免れた林郁夫の御話し。