>>945
ここまでのまとめ。



1.
原始仏教に於て説かれた禅定(C)観は仏教独自のものでなく、その当時行なわれていたインドの修法に基づくものであろう。(吉瀬)
2.
仏教が成立した最初の時期には、禅定(C)の修行は行っていたが、それを意味する術語としては、ウパニシャッドやジャイナ教におけるのと同じ語を用いていた。
すなわちdhyana、yoga, samadhi などである。(中村)
3.
瞑想(C)はその機能から大きく二つの範疇(止観(A,B))に分けられました。(箕輪)
4.
samatha(止(A)) というのは、仏教が成立してしばらくたって一部の修行僧のあいだで用いられるに至つた。(中村)
5.
vjipassan(観(B)) という語は、原始仏教においても、かなり遅れて成立した。(中村)
6.
定には種々の使用例があり、止(A) 観(B)もその一部である(吉瀬)


引用論文
1.6. 〜 原始仏教の禅定観〜吉瀬 勝 / https://www.jstage.jst.go.jp/article/ibk1952/20/2/20_2_823/_article/-char/ja
2.4.5. 〜 原始仏教における止観〜中村 元 / https://www.jstage.jst.go.jp/article/ibk1952/23/1/23_1_24/_article/-char/ja/
3. 〜 仏教瞑想論 ──アジア諸地域の特徴について── 〜箕輪顕量 / http://zenken.agu.ac.jp/research/42/14.pdf