秀吉も最初のうちキリスト教に優しかった。宣教師は南蛮船とともに来る。
そうすれば経済的に潤い、武器弾薬も手に入り、戦争にも勝てる。
鉄砲は、工夫に工夫を重ねれば、日本人にも作れるが、火薬の原料(硝石)は
輸入に頼っている。これがなきゃ鉄砲は撃てない。日本の国内で戦国大名が競い合ってた時代には
キリスト教を保護して貿易船を呼んだヤツが圧倒的有利。
九州を征伐したあたりから一転してキリスト教を禁じてます。
日本が統一されて、国内に敵がいなくなり、事情が変わってきたからです。
日本の民衆がみなキリスト教徒になったら、イスパニアやポルトガルに
国を乗っ取られてしまうかも知れない。現にアジアや南米では、そうしてキリスト教を尖兵にして
征服されてしまった国がいくつもあります。その頃は、キリスト教の布教が、侵略の一手段です。
これは他のラテンアメリカやアジア諸国の例を見る限り明白であり、日本国の支配者である以上は、
これに対して断固たる対策を採らなければならない。これは、当たり前です。
いち戦国大名であれば、貿易の利益を求めてキリスト教を
容認することはありえても、日本を統一して国の統治者になった以上は、
他国の侵略からは全力で国を守らなければいけません。
豊臣秀吉が、九州平定あたりを境にいきなりキリシタン弾圧に
転じたのも、家康が天下を取ったあとキリスト教を禁止したのも、
ごくごく当然の政策です。キリスト教が好きとか嫌いとかでやってるわけではない。