碧巌録(へきがんろく) 第13則? 巴陵(ぱりょう) 銀椀(ぎんわん)に雪(ゆき)を盛(も)る

試(こころ)みに挙(こ)す看(み)よ
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本則
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修業僧、巴陵鑑(こうかん)禅師に問う、「 如何(いか)なるかこれ提婆宗(だいばしゅう:迦那提婆(Kanadeva)の宗旨学説。百論の著者)?」

巴陵云く、「 銀椀裏(ぎんわんり)に雪を盛る」。

〇 わたしは長い会う意だ、この公案を愛してきた。
 まさに、一の如しである、と。
眼は横に付いている、と。

銀椀に雪を盛る、見分けられない。
これとそれを分けられない。

だが、
銀椀と雪は、違うものなのだ、と言う。
空即是色、と見えた。

まさに、色即是空は、空即是色、である、と、言っていたのだ。