雪峰禅師があるとき、大衆にこう示された。
このことを会得されたのなら、それは私がここにもっているもの一面の古鏡とそっくりだ。
そこには、インド人が来ればインド人が現れ、中国人があらわれるのだよ。

そのとき、玄沙が出てきて、こう質問した。
もしもふっと明鏡に出会ったなら、どうでしょうか。

師は答えた
インド人も中国人も隠れてしまうよ。

玄沙がいう。
わたしはそうではありませんがね。

雪峰がいう。
では、君はどうなんだ?
 
玄沙がいう。
どうか和尚さん、私に聞いてください。

雪峰がいう。
ふっと明鏡が出てきて、それに出会ったら、どうなの。

玄沙がいう。
木端微塵です!