2008年(主日A年) 9月28日 年間第26主日
エゼ 18:25〜28  フィリ 2:1〜11  マタ 21:28〜32

「聞け、イスラエルの家よ。 わたしの道が正しくないのか。 正しくないのは、お前たちの道ではないのか。」(エゼ v.25)

現代のカトリック信者も、世の中を批判し、国家やその政治を批判して、“世の中が間違っている” と言います。
戦争があり、自然災害があり、エイズや未知のウィルスによる疫病の恐怖があるこの世界に、神は本当に存在するのかと、ある高位聖職者の口からさえ疑義が出されるのを、私たちは聞かされています。
しかし、その神が私たちに向かって、「正しくないのは、お前たちの道ではないのか」 と語られるのです。

現代の誇り高きカトリック信者たちは、“あなたの信仰の道は正しくない” と言われたら、きっと間違いなく憤慨することでしょう。
しかし事実、今日の我が国のカトリック信者は、聖書を殆ど読んでいないし、それ故キリストの福音を殆ど全く学んでいません。
神が御子キリストによって私たちのために実現してくださった救いの出来事について、カトリック信者はいわば “噂話のようにおぼろげに聞いている” だけで、自分で直接使徒たちの伝えた宣教から聞き、学び、信じているのではないのです。