2008年(主日A年) 9月7日 年間第23主日
エゼ 33:7〜9  ロマ 13:8〜10  マタ 18:15〜20

「互いに愛し合うことのほかは、だれに対しても借りがあってはなりません。」(ロマ v.8)

この言葉を、“イエス・キリストの救い” と “教会という共同体” から切り離して理解してはなりません。
使徒パウロは一般的なこの世の道徳を、ここで教えたのではありませんでした。

彼がこれから訪れようとしているローマの教会が、決してキリストの共同体として一枚岩ではないことを、彼は知っていました。
ローマの教会の信者たちがパウロに対してどんな対応をすることになるか、大いに不安があったに違いありません。
彼の殉教が、ローマのユダヤ人キリスト者たちの妬みによる通報によって引き起こされたという、(クレメンスの第一の手紙に基づく)推測さえもが、事実あるのですから。
そうだとすれば、この使徒の言葉がローマの教会の人々に、あるがままの問題多い教会にとっての緊急の課題を指摘したと理解すべきでしょう。

教会というものを理想化して考え、罪人の集まりであるという現実に盲目である、多くの現代のキリスト者を目覚めさせる神のことばが、今朝の朗読配分を通して私たちに語られているのです。

・・・・・ 以下、本文参照。
http://www.kuwaei2000.com ●Archives● より