それではニロチニブ服用開始から1週間経過しての報告など

現在は2013年のレポートを参考に朝晩に10mgずつの超低用量で服用しています。
服用を始めて一週間が経過しましたが、現状では目立った効果も副作用も特に見受けられません。
ただ治る可能性が出てきたことで患者が明るく積極的になってきて
そのせいで一見回復しているような印象を与えます。実際は果たして…?

MSAとは違い、パーキンソン病は脳に電極を刺したら一瞬で症状が消えたりと
一部の機能不全を解消できれば劇的な変化がありますが、
組織自体が減少しているMSAではもう少しじっくり見ていかないと駄目かも知れませんね。

ところで用量ですが、件の治験では150〜300mg/日だったそうですが
体重1kgあたり10mg(つまり体重60kgなら600mg)投与という記述もあり
どの程度服用すれば良いものなのか判断を付けかねています。

そして用量の問題は同時に薬価の問題でもあります。
自分が超低用量を選択しているのは副作用を嫌がる患者の意向などもありますが
経済的な問題がかなりの部分を占めていることも事実です。

ニロチニブは発売当初1カプセル150mgで1万円近くしていた高価な薬です。
最近はジェネリックが出てきたりして多少安価になりましたが
それでも今回の購入では1カプセル150mgあたり1,700円程の価格でした。
(送料等込みの総額が150mgの28カプセルで48,000円です)

これを飲み続けなければならないとなると、経済的な負担は結構なものとなります。
ニロチニブがMSAの特定疾患の薬に認定されれば解決ですが
それはかなり先……おそらく早くても3〜5年はかかってしまうでしょう。

また個人輸入の問題として劇薬扱いなので輸入量に制限がかかってしまいます。
複数の輸入代行業者を使いまわせばある程度制限をくぐり抜けることは可能でしょうが
それでもやはり医療関係者でもない個人では充分な量を入手する事は困難です。
担当医に頼んでみても「うちはそういう事はやっていない。できない」と繰り返されるだけでした。

高価かつ充分な量の確保が難しい状況で選択の余地無く選んだ超低用量での服用ではありますが
研究者の最初の見立てが当たっている事に賭けるしかありません。効いてくれ〜!