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曲解4:沢村が現代のプロ野球に現れたらメッタ打ちだ。

 過去だろうが未来だろうが、いきなり自分の生きたのと違う時代に現れて活躍できる選手などいない。沢村が現代に現れようが、野茂や松坂が戦前に現れようが、結果は同じ、「メッタ打ち」である。

野球の技術はその選手が生きた時代の環境の集大成なのだ。当時のミットとグラブを見ていただきたい(画像:当時の野球用品パンフレット)。この道具だと両手を揃えて掌の部分で正確に捕球しなければ間違いなくファンブルする。
第一指に怪我をする。ポケットの部分で片手捕りできるようになったのは比較的最近、ミズノのワールドウィンシリーズが登場してからのことだ。

現代のグラブでは掌で捕ろうとすると逆に土手に当ててしまってファンブルする。道具一つとってもこれくらい技術と密接な関係があるのだ。現代の選手たちがいきなり戦前の職業野球に放り込まれたら、誰か活躍できるだろうか。

1週間もしないうちに全員指の骨折・捻挫で戦線離脱だろう。沢村の球種が速球とカーブしかないのにはその時代なりの背景があるのであって、
いきなり現代に現れたら通用しないのは現代の選手たちがいきなり戦前では通用しないのと同じくらい当たり前なのだ。零戦を駆って闘ったエースを「現代では通用しない」などとは誰も言わない(政治的立場から非難する人間はいるかもしれないが)。

そういえば、「宮本武蔵が現代にいたらピストルで撃たれて終わりだ」なんて、言ってた嫌なガキが小学校の頃いたなあ…。