>>255
>>さてさて、河東先生のゼミである人が「冪根で解けるとは、ラグランジュの
>>分解式で解けるということだ」と言ったとする。すぐ突っ込みが入る。
>
>こういう言明には突っ込みは入らない。極めて明瞭であり
>言っていることがはっきりしている。分かっていないひと
>にはこういうことは書けないもの

わけ分からん
1)「”ラグランジュの分解式で解ける”の定義は?」と聞いた>>253
 自分で言ったことの定義が答えられない? それって、河東ゼミで通用するか?
2)思うに、下記の大阿久 俊則
 定理9.3 ”・・ガロア拡大L⊃Kのガロア群G=Gal(L/K)が位数nの巡回群・・Lはx^n-aの分解体と一致する”
 の証明に、ラグランジュの分解式が使われていることを言っているのだろう
3)確かに、ラグランジュの分解式を使う証明が標準らしい
 (石井「ガロア理論の頂を踏む」、エム・ポストニコフ「ガロア理論」、Cox「ガロワ理論」下 などを確認した)
4)しかしながら、定理9.3 が証明された後は、ラグランジュの分解式は表舞台にはあまり出てこない
 実際、代数方程式の可解性が 下記の 定理9.1”2項方程式x^n-a=0”による拡大で足りると分かれば
 この方程式は べき根a^(1/n)と 1の原始n乗根を使えば良いと分かる
(わざわざ、ラグランジュの分解式にお出まし頂く必要は無い)
5)というか、ガロア理論において、分解式はいろいろあって
 分解式の話はCox「ガロワ理論」下 13.3分解式にあるよ
 要するに、分解式をうまく工夫しないと計算式が巨大になるってことです(同 P499)

(参考)
https://www.lab.twcu.ac.jp/~oaku/index_jp.html
大阿久 俊則
講義録(学部)ガロア理論入門, 「ガロア理論入門」演習問題解答,
https://www.lab.twcu.ac.jp/~oaku/galois.pdf
ガロア理論入門(体と群と方程式)大阿久俊則

9 2項方程式と巡回拡大 p34
ここでは,2項方程式x^n-a=0について考察する.この根はaのn乗根である.
定理9.1
KはCの部分体であり,1の原始n乗根を含む,すなわちQ上のx^n-1の分解体を含むと仮定する.
aを0でないKの元として,x^n-aのK上の分解体をLとする.
このとき,L⊃Kのガロア群G=Gal(L/K)は巡回群であり,その位数はnの約数である.
特にx^n-aがK上既約であれば,Gはn次巡回群である.
証明


定理9.3
KはCの部分体であり,ガロア拡大L⊃Kのガロア群G=Gal(L/K)が位数nの巡回群であり,
1の原始乗根はKに含まれると仮定する.
このとき,あるa∈Kが存在して,Lはx^n-aの分解体と一致する.さらにx^n-aはK上既約である.
証明

h(α)はラグランジュの分解式と呼ばれる