>>761
つづき
https://www.f.waseda.jp/matsuzak/
Katsuhiko Matsuzaki Waseda University
http://www.f.waseda.jp/matsuzak/Preprint/another.pdf
もう一つの読み方
谷口雅彦の心理分析の基礎
「もう一つの函数論入門」とはどのような意味だろうか?今日函数論と
呼ばれる教科の内容は,ガウス,コーシー,リーマン,ワイエルシュト
ラスらにより完成された19世紀数学の成果であり,その理論体系は洗
練を極め,既に古典として不動の地位を与えられている.よってその教
科書は多数存在するが,著者はどのような意図をもって「もう一つ」入
門書を登場させたのであろうか?
本書は古典理論(コーシーの積分定理とそこから派生する諸結果)と現
在発展中の複素力学系理論(複素函数の反復合成により生成されるカオ
スとフラクタルの研究)を融合させた新しいタイプの教科書である.
https://www.f.waseda.jp/matsuzak/Published/gabs-final.pdf
円周の微分同相写像のタイヒミュラー空間
松崎 克彦 (早稲田大学)
概 要
擬等角写像によるタイヒミュラー空間論の枠組みでは,普遍タイヒミュラー空
間の部分空間として各種の滑らかさをもつ円周の自己同相写像のタイヒミュ
ラー空間が考えられる.とくに微分が α 次のヘルダー連続性をもつ微分同
相写像のタイヒミュラー空間を定義し,この空間に関する基本的な性質を述
べる.たとえば,このタイヒミュラー空間は複素バナッハ多様体の構造をも
ち,位相は微分同相写像族の C
1+α-位相から誘導される位相と一致し,位相
群としての構造ももつ.
円周の対称写像のなすタイヒミュラー空間は普遍タイヒミュラー空間の葉層
化を与える.この空間は漸近的タイヒミュラー空間の理論で重要な役割を果
たし,微分同相写像のタイヒミュラー空間を内包する.フックス群の対称写
像による共役が与えるヘルダー連続微分をもつ微分同相写像群への表現の剛
性を紹介し,その応用を述べる.可積分なベルトラミ微分が定義するタイヒ
ミュラー空間も考察し,その上にヴェイユ・ピーターソン計量の拡張を導入
する.この空間の性質を利用して,ヘルダー連続微分をもつ微分同相写像か
らなる群が,同じ滑らか(略)
1. 普遍タイヒミュラー空間
(引用終り)
以上