楕円曲線🍩、Abel多様体
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>>170
あるよ
>>168に書いたやん?
なんでImはなんもしないで層になるのにcokはならないんだよ?
そんなわけないやろ?
意味わかって書いてんの?
なんもわからんで写してるだけやろ?
セタと一緒 「stalkの形式和に位相を入れる」というのが「前層の層化」に相当することすら理解できないで、「感覚的におかしい」とか言ってるクソザコがいるらしい >>161
Cokerも底空間は∪Coker(h_p)で、像位相(写像G→∪Coker(h_p)が連続になる最強の位相)入れるだけじゃないかな
めんどくさいからいちいち証明書かんけど >>473
もちろんそういう方法ができなくもない事はわかってるよ
しかしだとしても全体ではなしがあってないからおかしいと言ってる
どうせオレが書いたこともわかってないやろ?
こんなもん研究室入ってきた学部生が最初のひと月くらいで終わるような話ですがな
それすらコッチのツッコミにろくに答えれてない
ちょっと面白そうと思ったらあっちいったりコッチ行ったりちょっとずつかじってわかったような気になって満足きてるの繰り返しやろ
今回もまたどうせそれで終わるんやろ >>161の「Cokerはそのままでは層にならない」というのは、「∪Coker(h_p)は既存の位相空間の部分集合などではないから、然るべき位相を入れなければいけない」というごく当たり前の意味で書いたのですが、何か全く見当違いな意味に捉えられたようですね
>>174の認識で合っていると思います。面倒くさいし、普通に層を扱う上でこんな考察必要ないので、証明しませんけど >>109
>(S_,σ,M),(T_,τ,M)を2つのアーベル群の層とする
>τ・φ=σ
>を満たす連続写像φ:S_→T_を層写像という。
>φ(S_P)⊂T_Pであり、
>σ,τが局所同相写像であることから、
>φも局所同相写像である。
開集合U⊂Mに対して、f∈Γ(U,S_)をとると、
τ・(φ・f)=σ・f=id
によって、
φ・f∈Γ(U,T_)
すなわちφはφ*(f)=φ・fによって定義される写像
φ*=Γ(U,S_)→Γ(U,T_)
を導く。さらにMの開基をU_とするとき、
{f(U)| U∈U_,Γ(U,S_)}
はS_の開基を成し、切断が開写像であることから、
φ(f(U))=(φ・f)(U)
が開集合だから、φは開写像でもある。 >>110
>層準同型写像φ:S_→T_の核KerφはS_の部分層である。
Kerφ=φ^(-1)(0)
0は、切断0∈Γ(M,T_)による、MのT_の中の像である
したがって0は、T_の開部分集合であるから、Kerφ⊂S_はS_の部分層
>またφの像ImφはT_の部分層である。
φは開写像であるから、φの像Imφ=φ(S_)はT_の部分層 S_を位相空間M上の可換群の層
U_={U_α}をMの局所有限な開被覆とする。
被覆U_に従属する層S_に対する1の分割とは、
次のI,IIを満たすような層準同型写像
η_α:S_→S_の族である
I 全てのP∈M-U_αに対して
η_α(S_P)=0
II 任意のs∈S_に対して
Σα η_α(s)=s
U_は局所有限であるから、
Iにより、IIにおける和は有限和となり
上記の定義が可能となる
層S_が空間Mの任意の局所有限な開被覆に従属する1の分割を持つとき、
この層を細層という >>179
定理3.8
Kが開集合U∈C^nのコンパクトな部分集合とする。
このときC_n内にC~∞級(任意回微分された関数が連続)実数値関数f(z)が存在して、
次の性質を持つ。
f(z)
=1 (z∈K)
=w (0≦w≦1、z∈U−K)
=0 (z∈C^n−U)
定理3.9
M⊂C^nの任意の局所有限な開被覆に属する1の分割が存在する。 >>179-180
定理3.10
U_={U_α}を位相空間Mの局所有限な開被覆とし、
S_をM上の細層であるとする。
このとき、
H~q(U_,S_)=0 (すべてのq>0)
このことから、パラコンパクトなハウスドルフ空間Mの任意の細層について、
H~q(M,S_)=0 (すべてのq>0) 位相空間M上の可換群の層S_の細分解とは、
次のような可換群の層の完全列である。
0→S_→S0_−(d0)→S1_−(d1)→S2_−(d2)→…
ここでSi_(i=0,1,2,…)はすべて細層である。
各層準同型diに対して、開部分集合U(⊂M)上の切断の群へ誘導された準同型写像
d*i:Γ(U,Si_)→Γ(U,S(i+1)_)
が存在する。しかし、これらの群と準同型写像から作られる列は
一般には、完全列とはならない。
定理3.11
0→S_→S0_−(d0)→S1_−(d1)→S2_−(d2)→…
が、パラコンパクトなハウスドルフ空間M上の層S_の細分解ならば、
H~q(M,S_)≣Ker d*q/Im d*(q-1) M上で任意回の導関数が連続である関数の空間C~∞_M上に、
次のような1階線形偏微分作用素を導入する。
∂/∂z=(1/2)(∂/∂x-i∂/∂y)
∂/∂z~=(1/2)(∂/∂x+i∂/∂y)
複素数値関数fについて、コーシー・リーマンの方程式を満たすことは
以下の式が成り立つことと同値である
∂f/∂z~=0
写像
f→∂f/∂z~
は環C~∞_Mからそれ自身への準同型写像となる。
よって、この写像は層準同型写像
∂~:C~∞→C~∞
を誘導する。
コーシー・リーマンの条件は、この準同型写像の核が
まさにM上で正則関数の芽の層O_になっていることを
述べている。
このとき、層の完全列
0→O_→C~∞−(∂~)→C~∞
を生じる。
層C~∞はM上の細層であるから、上記の列は層O_の細層分解の一部となっている。 >>185
定理3.12
Dが複素数平面Cの連結開部分集合で、
D~がコンパクトであり、
連結開部分集合Mに対して、D~⊂Mとする。
このときg∈C~∞_Mに対して、
∂f(z)/∂z~=g(z)
となるような関数f∈C~∞_Mが存在する。 >>186
定理3.12から、gが任意の点P∈CでのC~∞級関数の芽であれば、
点PにおけるC~∞級関数の芽fが存在して
∂f/∂z~=g
となる。よって、以下のような可換群の層の完全列が存在する。
0→O_→C~∞−(∂~)→C~∞→0
定理3.11の細分解と上のO_の細分解を比べると、∂~=d0に対応しているから、
定理3.11の直接の結果として、次の結果を得る。
系3.13(ドルボーの定理)
H~1(M,O_)≣Γ(M,C~∞)/∂/∂z~Γ(M,C∞)
H~q(M,O_)≣0 (q≧2) >>186-187
定理3.14
Mが複素数平面Cの連結開部分集合とし
g∈C~∞_Mとする。
このとき、全てのz∈Mに対して、
∂f(z)/∂z~=g(z)
となるような関数f∈C~∞_Mが存在する。
系3.15
Mが複素数平面Cの連結開部分集合であれば
H~q(M, O_)=0 (q≧1) パラコンパクトなハウスドルフ空間Mの開被覆をU_={U_α}とし、
U_0,…,U_qはU_0∩U_1∩…∩U_q≠φとし、
U_0∩U_1∩…∩U_q=|σ|とおく。
また、S_をM上の可換群の層とする。
このとき、全ての|σ|に対して
H~q(|σ|,S_) =0 (q≧1)
を満たすならば、
この開被覆U_={U_α}を層S_に対するMのルレイ被覆という。
定理3.16 (ルレイの定理)
S_をパラコンパクトなハウスドルフ空間M上の可換群の層とする。
U_={U_α}をMのルレイ被覆とする。このとき
H~q(M,S_)≣H~q(|σ|,S_)
系3.17
U_とV_を層S_に対するパラコンパクトなハウスドルフ空間Mのルレイ被覆とし、
また、μ:V_→U_を細分とする。このとき誘導された写像
μ*:H~q(U_,S_)→H~q(V_,S_)
は同型写像である。
系3.18
U_をパラコンパクトなハウスドルフ空間Mの任意の開被覆とする。
このとき、自然な写像
u:H~1(U_,S_)→H~1(M,S_)
は単射である。すなわちKer u=0 因子と直線束
因子
Mをある定まったリーマン面とし
O*_をどこでも0にならない正則関数の芽の層とし
M*_を恒等的には0にならない有理形関数の芽の層とする。
ともに、層の群構造は乗法であり
O*⊂M*
ここで商層
D_=M*_/O*_
を考える。
このD_をリーマン面上の因子の芽の層という。
部分集合U⊂M上の層Dの切断をU上の因子という。 ここでは複素1変数の場合について述べる
任意の芽f∈M_P*に対して
D_Pのfの同値類は、点Pにおける関数fの位数ν_P(f)によって
一意的に表現できる。
ν_P(f・g)=ν_P(f)+ν_P(g)
で、M*_Pの乗法構造は、位数ν_P(f)∈Zの加法構造に対応する。
ゆえに、茎
D_P=M*_P/O*_P
は、整数の加法群と同型である。 Mの開集合の基の上のM*_の切断の像を、
Dの開集合に対する基と定義することによって、
Dの位相を定める。
任意の開部分集合Uと任意の有理形関数f∈Γ(U,M*)に対して、
Dにおける像が関数fの因子である。
有理形関数fの位数は、正則関数の0点が孤立するということから、
U内の点の離散集合においてのみ0にならない。
そこでD内の開集合では、0でない整数のfの位数は、
開部分集合U⊂M内の点の離散集合に対してのみ現れる。
このような状態において、fの位数は
U⊂Mの孤立点に同伴する整数からつくられている。
そして、U上のDの切断の元をθで表すことにする。
すなわち
θ∈Γ(U,D)
このとき、因子θは次のように表記される。
ni∈Z,Pi∈Uについて
θ=Σi niPi 有理形関数f∈Γ(U,M*)に対するfの因子をθ(f)で表す。
n_P(f)≠0であるPからなるUの離散集合に制限されることから
θ(f)=Σ(P∈U) n_P・P
となる。また
θ(f+g)=θ(f)+θ(g)
であり、f≣0なる関数については、θ(f)は定義しない。
U上の因子は、
ni≧0 ならば θ=Σi niPi≧0
で、定義する。
このとき、因子は半順序づけが可能になる。
U上の正則関数fは、条件
θ(f)≧0
によって特徴づけられる。また、一般に
f/gが正則であるとき、その時に限り、θ(g)≦θ(f)
θ≧0なる因子を、正因子(positive divisor)という。 有理形関数fをその因子θ(f)に対応させる写像は、
層M*_から、その商層Dへの自然な準同型写像である。
θ:M*_→D
これは、以下の層の完全列の一部である。
0→O*_−(i)→M*_−(θ)→D→0
ここでiは自然な包含写像である。 定理4.1
Mがコンパクトでない2次元の多様体ならば
H~2(M,Z)=0
定理4.1を用いて以下の定理4.2が証明できる
定理4.2(ワイエルシュトラスの定理)
Mを複素数平面Cの任意の連結開部分集合とする。
このとき、次のような群の完全列が得られる。
0→Γ(M,O*_)−(i*)→Γ(M,M*_)−(θ*)→Γ(M,D)→0
0→O*_−(i)→M*_−(θ)→D→0
に対応する完全コホモロジー列は以下の通り
0→Γ(M,O*_)→Γ(M,M*_)→Γ(M,D)→H~1(M,O*_)→…
H~1(M,O*_)=0であればよい。
実はH~1(M,O*_)≣H~2(M,Z)であり、
定理4.1よりH~2(M,Z)=0であるので、成立する。 >>196
H~1(M,O*_)≣H~2(M,Z) となること
>>111の層の完全列
0→Zー(ι)→O_−(e)→O*_→0
を用いる。
>>121の定理3.7により
上記の列に同伴するコホモロジー列は以下の通り
…→H~1(M,O_)→H~1(M,O* _)→H~2(M,Z)→H~2(M,O_)→…
>>188の系3.15から
H~1(M,O_)=H~2(M,O_)=0
よって
H~1(M,O*_)≣H~2(M,Z) 直線束
群H~1(M,O*_)をM上の複素直線束の群といい
コホモロジー類ξ∈H~1(M,O*_)をM上の複素直線束という。
任意の複素直線束ξ∈H~1(M,O*_)に対して、
Mの開集合に対する基U_={U_α}と、
そのコホモロジー類を代表するコサイクル
(ξ_αβ)∈Z~1(U_,O*_)を選ぶ
元ξ_αβは正則で、どこでも0にならない開集合
U_α∩U_βで定義された関数である。
このコサイクルの条件は以下の通り。
P∈U_α∩U_β∩U_γ⇒ξ_αβ(P)・ξ_βγ(P)=ξ_αγ(P)
各開集合U_α∈U_に
U_α内の正則関数の群S_α=Γ(U_α,O_)が同伴する。
包含関係U_β⊂U_αには、群準同型
ρ_αβ:S_α→S_β
を同伴する。
これは、関数f∈S_α=Γ(U_α,O_)を
P∈U_β⊂U_αに対して (ρ_βαf)(P)=ξ_βα(P)・f(P)
と定義することによって、関数ρ_βα(f)∈S_β=Γ(U_β,O_)へと写す。
U_γ⊂U_β⊂U_α,f∈S_αならば、すべてのP∈U_γに対して
(ρ_γβ(ρ_βαf))(P)
=ξ_γβ(P)・ξ_βα(P)・f(P)
=ξ_γα(P)・f(P)
=(ρ_γαf)(P)
すなわち
ρ_γβρ_βα=ρ_γα
以上により、{U_,S_α,ρ_αβ)はM上の準層となり、
この準層は完全準層となる。
この準層から誘導された層のことを
直線束ξの正則な断面の芽の層という
O(ξ)_で表す。 層O(ξ)_はコホモロジー類ξの代表元の選び方によらずに決まる。
実際に同じコホモロジー元を代表する2つのコサイクルξ_αβ,ξ’_αβについて
U_α∩U_β上でh_j∈Γ(U_j,O_)(j∈α,β)が存在して,
ξ’_αβ=h_α^(−1)ξ_αβh_β
と書ける、このことから、O(ξ)_とO(ξ’)_は同形となる。
準層{U_,S_α,ρ_αβ}は完全であるから、自然な同一視
Γ(U_α,O(ξ)_)=S_α≣Γ(U_α,O_)
が存在する。
そこで、元f∈Γ(M,O(ξ))は、f_α∈Γ(U_α,O_)であり、
P∈U_α∩U_β ⇒ f_α(P)=ξ_αβ(P)・f_β(P)
であるとき、集合{f_α}に対応している。
O(ξ)_のこれらの切断を直線束ξの正則な横断的切断という。
全ての上記の切断の集合は、可換群としての構造と同時に
複素ベクトル空間の構造を持つ。
そして、1∈H~1(M,O*_)を自明な直線束とすると、
O_=O(1)_ 群S'_α=Γ(U_α,M_)について
{U_,S'_α,ρ_αβ}を>>198と同様に構成していくと
これは完全準層になる。
この準層から誘導された層のことを
直線束ξの有理形横断的切断の芽の層といい
M(ξ)_で表す。
元f∈Γ(M,M(ξ))は、>>199と同様に、f_α∈Γ(U_α,M_)であり、
P∈U_α∩U_β ⇒ f_α(P)=ξ_αβ(P)・f_β(P)
であるとき、集合{f_α}に対応している。
そして、これらの切断を直線束ξの有理形横断的切断という。 横断的切断f∈Γ(M,M*(ξ)_)に対して、
点Pにおけるfの位数とは、
P∈U_α ならば ν_P(f)=ν_P(f_α)
と定義された整数ν_P(f)である。
有理形関数{f_α}はξ_αβを
正則でどこでも0にならない関数
としたとき、
P∈U_α∩U_β⇒f_α(P)=ξ_αβ(P)・f_β(P)
を満たしており、ν_P(ξ_αβ)=0であるから
P∈U_α∩U_β⇒ν_P(f_α)=ν_P(f_β)
が成り立っている。
恒等的には0でない任意の切断fについて、
その位数は点の離散集合上においてのみ
0ではないから、fに同伴する因子
θ(f)=ΣP∈M ν_P(f)・P
が定義可能であり、これを横断的切断f∈Γ(M、M(ξ)_)の因子という。
定理4.3
任意の直線束ξ∈H~1(M,O*_)について、
θ(f)=0である横断的切断f∈Γ(M、O(ξ)_)が存在するとき、
かつ、そのときに限りξ=1(自明な直線束)となる。 定理4.5
Mがコンパクトなリーマン面
ξ∈H~1(M,O*_)とする。
このとき、コホモロジーH~q(M,O(ξ)_)(q=0,1)は
有限次元の複素ベクトル空間である。
これで因子と直線束は終わり 微分形式
ここでは実2次元多様体Mの場合のみ考える。
次数rの複素数値をとるC~∞微分形式の芽の層をE~r_で表す
このとき、開集合U⊂M上の微分形式のベクトル空間はΓ(U,E~r_)である。
r=0の場合、次数0の微分形式は関数であるから、
E~0_=C~∞
任意の座標近傍Uの中で、
(x,y)がU内の局所座標とし、P∈Uとすると、
任意の元φ∈E~1_Pは、ある芽f,g∈E~0_P=C~∞によって、
φ=fdx+gdy
と一意に表せる。
また任意のψ∈E~2_Pは、ある芽h∈E~0_P=C~∞によって、
ψ=hdx∧dy
と一意に表せる。
したがって
E~1_=E~0_+E~0_ E~2_=E~0_
r>2ならば、E~r_=0
ここで、dy∧dx=-dx∧dy、dx∧dx=dy∧dy=0 >>203
外微分作用素dとは層準同型写像
d:E~r_→E~(r+1)_
ここで、φ=fdx+gdyのとき、
dφ
=d(fdx+gdy)
=df∧dx+dg∧dy
=(f_xdx+f_ydy)∧dx+(g_xdx+g_ydy)∧dy
=(-f_y+g_x)dx∧dy
このときド・ラム列と呼ばれる完全列
0→C―(i)→E~0―(d)→E~1―(d)→E~2―(d)→0
が成り立っている。 >>204
層E~r_は全て細層であるから
H~q(M,C)≣Ker d*_q/Im d*_(q-1) (q>0)
となる。ただし
d*_q:Γ(M,E~q_)→Γ(M,E~(q+1)_)
は外微分から導かれた切断の準同型である。
上記をド・ラムの定理という。 ポアンカレの双対定理
Mを向き付け可能な閉じた連結n次元単体的多様体とする。このとき、
H~k(M,Z)≣H_(n-k)(M,Z)
Mがコンパクトな2次元多様体ならば、ポアンカレの双対定理を満たす
H~2(M,Z)≣H_0(M,Z)
Mの任意な2点をとると、それらはM内の折れ線で結べるので
H_0(M,Z)≣Z ∴H~2(M,Z)≣Z
このとき係数を複素数にとると
H~2(M,C)≣H_0(M,C)≣C ∴H~2(M,C)≣C Mが複素構造を持つと仮定し、
点P∈Mの開近傍U_α内の座標関数
z_α=x_α+iy_αを選ぶ。
dz_α=dx_α+idy_α dz~_α=dx_α-idy_α
がE~0_P加群E~1_Pに対する新しい基をつくる。
すなわち
E~1_P=E~0_Pdz+E~0_Pdz~
E~1,0_P=E~0_Pdz_α E~0,1_P=E~0_Pdz~_α
と書くことにすると、
E~1_P=E~1,0_P+E~0,1_P
E~2_P≣E~0_Pdx_α∧dy_α=E~0_Pdz_α∧dz~_α
今後表示法の統一のために
E~2_P≣E~1,1_P E~0_P≣E~0,0_P
と書くことにする。 外微分
d:E~0_→E~1_=E~1,0_+E~0,1_
を
∂:E~0,0_→E~1,0 ∂~:E~0,0→E~0,1
を用いて
d=∂+∂~
と表す
座標 z_α=x_α+iy_αと 関数 f(x,y)=f(z)に対して
df=∂f/∂x_αdx_α+∂f/∂y_αdy_α=∂f/∂zdz+∂f/∂z~dz~
が成り立つ。ここで
∂/∂z=(1/2)(∂/∂x_α-i∂/∂y_α) ∂/∂z~=(1/2)(∂/∂x_α+i∂/∂y_α)
このとき
∂f=∂f/∂z_αdz_α ∂~f=∂f/∂z~_αdz~_α
である。
同様に、微分形式ω=f_αdz_α+g_αdz~_αに対しても
dω
=∂f_α/∂z~_αdz~_α∧dz_α+∂g_α/∂z_αdz_α∧dz~_α
=∂~(f_αdz_α)+∂(g_αdz~_α) >>208
ド・ラム列の∂と∂~による分解から
ドルボー列と呼ばれる層の完全列が取り出せる
0→O_→E~0,0_―(∂~)→E~0,1_→0
すべての層E~r,s_は細層であるから
定理3.11を用いると
H~1(M,O_)≣Γ(M,E~0,1_)/∂~Γ(M,E~0,0_)
H~q(M,O_)=0 (q≧2)
これをドルボーの定理という >>209
さらに、以下のような層の完全列が存在する
0→O~1,0_→E~1,0_―(∂~)→E~1,1_→0
層O~1,0_をタイプ(1,0)の正則微分形式の芽の層
もしくはアーベル微分の芽の層と呼ぶ。
上記の層の切断は正則微分形式またはアーベル微分と呼ばれる
φがアーベル微分、すなわちfdz(f:正則)とすると
dφ=(∂+∂~)(fdz)=∂(fdz)+∂~(fdz)=0+0=0
となるので、閉微分形式である。 定理5.1
Mが任意のリーマン面であり、ξがMの直線束ξならば、
H~1(M,O(ξ)_)≣Γ(M,E~0,1(ξ)_)/∂~Γ(M,E~0,0(ξ)_)
H~q(M,O(ξ)_)=0 (q≧2) 定理5.2(セールの双対定理)
Mをコンパクトなリーマン面
ξ∈H~1(M,O*_)をM上の任意の複素直線束とする。
このとき、ベクトル空間H~1(M,O*_)とH~0(M,O~1,0(ξ^(-1))_)は
互いに標準的双対であり、ゆえに同じ次元を持つ κ∈H~1(M,O*)を標準直線束とする。
定理5.3
Mがコンパクトなリーマン面であり、
ξ∈H~1(M,O*_)がM上の任意の直線束であるとする。
このとき、2つのベクトル空間H~1(M,O(ξ))とH~0(M,O(κξ^(-1)))は
互いに標準的双対である 特性類
>>111の完全列を考える
0→Zー(ι)→O_−(e)→O*_→0
準同型eはe(f)=exp(2πif)である。
上記に同伴する完全コホモロジー列は以下の通り
H~1(M,Z)→H~1(M,O_)→H~1(M,O*_)→H~2(M,Z)−(φ*)→H~2(M,O_)
>>187 系3.13よりH~2(M,O_)=0であるから
上記の列は以下のように書き換えられる。
0→H~1(M,O_)/H~1(M,Z)→H~1(M,O*_)→H~2(M,Z)−(φ*)→0
上記の列の中に現れている双対境界輪体準同型c
c:H~1(M,O*_)→H~2(M,Z)
を特性準同型と呼び、ある直線束ξ∈H~1(M,O*_)に対してその像
c(ξ)=H~2(M,Z)
を直線束ξの特性類もしくはチャーン類と呼ぶ。 定理6.1
(ξ_αβ)∈Z~1(U,O*_)が、ある直線束ξを表現し、
{r_α}が開集合U_α内で定義されたどこでも0にならないC~∞関数で、
P∈U_α∩U_β に対して r_α(P)=r_β|ξ_βα(P)|^2
を満たすものとする。
このとき、
φ=(1/2πi)∂∂~log(r_α)∈Γ(M,E~2_)
は、M上に定義された微分形式であり
c(ξ)=∫∫M φ=(1/2πi)∫∫M ∂∂~log(r_α)
となる。 定理6.2
あるコンパクトなリーマン面M上の
任意の直線束 ξ∈H~1(M,O*) と
任意の自明でない横断的切断 f∈Γ(M,M*(ξ))に対して
c(ξ)=Σ(P∈M) ν_P(f)
ただし、ν_P(f)は点P∈Mにおける横断的切断fの位数
系
ξ∈H~1(M,O*) がコンパクトなリーマン面上の
c(ξ)<0を満たすような直線束とすると、
層O(ξ)_の自明でない横断的切断は存在しない
Γ(M,O(ξ)_)=0 Mをコンパクトなリーマン面とし、
直線束ξ∈H~1(M,O*_)を考える。
χ(ξ)=dim H~0(M,O(ξ)_)-dim H~1(M,O(ξ)_)-c(ξ)
とおく。
上記は定数であり、直線束ξの選び方によらず定まる。
アーベル微分の空間の次元
g=dim Γ(M,O~1,0_)
を面Mの種数と呼ぶ。
2g=dim H~1(M,C)
である。
χ(ξ)=1-g である
したがって以下がなりたつ
定理6.5(リーマン・ロッホの定理)
Mを種数gのコンパクトなリーマン面とする。
ξ∈H~1(M,O*_)がM上のある複素直線束ならば
dim H~0(M,O(ξ)_)-dim H~1(M,O(ξ)_)-c(ξ)=1-g Silvermanは良い
これだけ多くのことを一冊にまとめてある本はなかなかない Kempf, "Complex Abelian Varieties and Theta functions"が良さそう Abel多様体はC上だけ勉強するのでもMumfordの1章がわかり易いと感じる ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています