>>65
つづき

663 自分返信:現代数学の系譜 雑談 ◆yH25M02vWFhP [] 投稿日:2020/07/05(日) 09:37:58.37 ID:UyE0c9o0 [2/7]
>>662
X 上の相異なる2点 x、y に対し、x、y の開近傍 U、V があり、U ∩ V =Φである。
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/2/2a/Hausdorff_space.svg/220px-Hausdorff_space.svg.png
相異なる2点を分離するそれぞれの開近傍

ハウスドルフの分離公理は、点 x と y が開近傍という位相的な性質を利用して「区別」(separate) できる事を意味している。すなわちX の位相は点の区別が可能なほど細かい事をこの公理は要請している。

全ての位相空間がハウスドルフの分離公理を満たすわけではなく、例えば密着位相の入った空間には開集合は全体集合と空集合しかないのでこのような区別は不可能である。

一方、距離空間は必ずハウスドルフの分離公理を満たし、ハウスドルフの分離公理を満たす空間(ハウスドルフ空間)では点列の収束の一意性が成り立つことが知られている。

ハウスドルフ空間で点列の収束の一意性が成り立つのは、点列の収束先が x なのか y なのかが開集合により区別可能だからである。

このように分離公理は、位相空間上の対象を区別する上で重要な役割を担う。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%88%86%E9%9B%A2%E5%85%AC%E7%90%86
分離公理
(抜粋)
アンドレイ・チホノフ(英語版)に因んで、チホノフの分離公理とも呼ばれる。
いくつかの分離公理に "T" が付くのは「分離公理」を意味するドイツ語の Trennungsaxiom に由来する。
分離公理に関する用語の正確な意味は時とともに変化してきた。特に、古い文献を参照する際には、そこで述べられているそれぞれの条件の定義が、自分がそうだと思っている語の意味と一致しているかどうか確認しておくべきである。
(引用終り)
以上