http://www.ritsumei.ac.jp/se/~takayama/MathEssays/mathcomp.html

「私が学んだ大学の数学科は、紛れもない研究者養成機関であった。
 (中略)
 そこは、2回生終了の時点でほぼ全員が数学者を目指しているという、
 異常な所であった。
 
 しかし、3回生になり本格的な数学の講義や演習が始まると、
 バタバタと「第一次落ちこぼれ学生」が発生し、
 彼らの数学者への夢は雲散霧消する。
 その多くは 4回生の「卒研ゼミ」(数学講究)を選択する時点で、
 数学を選ばずに計算機科学を選び、
 情報関連技術者への道を考えるのである。
 
 その他の学生は、4回生 になっても数学にしがみつくものの、
 大学院入試に失敗し「第二次落ちこぼれ」 となって
 渋々情報関連か金融関連に就職する。

 大学院入試を突破した学生も、 大学院博士課程に進学を拒否されて
 「第三次落ちこぼれ」となって、
 やはり渋々 情報関連か金融関連に就職する。

 では、大学院博士課程を無事終えた数少ない 学生はどうなるか?
 ある者は大学の数学教員として就職し、
 ある者は予備校や 塾や高校等の教師となり、
 例外的に情報関連か金融関連に就職できる者もいる、
 といったところである。
 ここで大学教員の職を得られなかった者も
 やはり「第四次落ちこぼれ」である。

 このような数学科における「落ちこぼれ」の階層を考えると、
 世俗的な意味では第一次か第二次落ちこぼれあたりで手を打って、
 数学者以外の道を考え るのが賢いやり方だとも言える。」

 私は第一次落ちこぼれとして早々に脱落したが、友人たちも
 結局は第三次落ちこぼれとして就職した
 落ちこぼれなかったのはごく少数である