或る3以上の整数nが存在して、何れも或る3つの正整数 x、y、z が存在して、x^n+y^n=z^n が成り立つとする。
Euclid 平面 R^2 上の半径1の円周をCで表す。
仮定から、nは3以上の整数だから、仮定で成り立つとした等式 x^n+y^n=z^n から、
3つの正整数 x、y、z の大小関係について、0<x<z、0<y<z が両方共に成り立つ。
仮定から x、y、z は何れも有理整数だから、x、y、z∈Z。また、有理数体Qは有理整数環Zの商体だから、Z⊂Q。
よって、z>0 から、x/z、y/z∈Q。0<x<z だから、0<x/z<1。同様に、0<y<z だから、0<y/z<1。
平面 R^2 上で点 A(x/z,y/z) と原点 O(0,0) とを結ぶ線分と、x軸正方向とのなす角をθとする。
0<x/z<1、0<y/z<1 が両方共に成り立つから、0<θ<π/2 である。
平面 R^2 上の半径1の円周上には、a^2+b^2=1、0≦|a|≦1、0≦|b|≦1 を何れも満たしているような有理点 (a,b) が稠密に分布する。
逆に、a^2+b^2=1、0≦|a|≦1、0≦|b|≦1 を何れも満たしているような有理点 (a,b) は、すべて平面 R^2 上の半径1の円周上に存在する。