>>205 つづき

連分数への応用
写像 T:[0,1]\ Q → [0,1]\ Q を x を 1/x の小数部分に写す写像とする。 つまり

T(x)=1/x-|_1/x_|

と定義する。この写像は Gauss map と呼ばれることがある。

このとき a_{n}(x),n=1,2,・・・ } a_{n}(x),n=1,2,・・・ を a_{n}(x)=|_ { 1/T^(n-1) (x)_| と定めると、これは x=[0;a_{1}(x),a_{2}(x),・・・ ] と xの連分数表現を与える。

つまり任意の x ∈ [0,1]\ Q は

x&=a_{1}(x)+1/{a_{2}(x)+1/{a_{3}(x)+1/{・・・ }}}

と表される。 さらに、 [0,1] 上のボレル確率測度 μ を

μ (A)=1/{log 2} ∫ _{A}1/{1+x} dx

と定義する。これはガウス測度と呼ばれることがある。

この μ は T-不変であるので ([0,1], {B}([0,1]),μ ,T)は可測力学系となっている。

この力学系はエルゴード的であることも知られている。

物理学におけるエルゴード理論
物理学、特に量子力学において、エルゴード理論をパイを作るときの混合で説明している[2]

引用
1^ 田崎晴明による解説 統計力学 I, II(培風館、新物理学シリーズ)
2^ 伏見康治「確率論及統計論」第 VIII 章 エルゴード理論 72節. 或る今後の問題 p.413 http://ebsa.ism.ac.jp/ebooks/ebook/204

(引用終り)
以上