マクロンもルペンも、共に「最悪の選択だろ」っていうのは私も全く同じ印象でしたね。
でも現実に立ち返った時に:
★★★『とにかくルペンだけは何としてでも阻止するべき、というのは知識階級の普通の反応』★★★
ですわ。だからもし私に選挙権があったとすれば(マクロン支持、ではなくて)「ルペ
ンだけは何が何でも阻止」という意味で『マクロンに投票した筈』です。

私は昔から『徹底した社会党支持』ですが、でもミッテランの時代から経済が壊れて、
そしてとうとうオランドで壊滅したっていう判断の人が多いと思いますね。でも今回
は特に:
1.オランド政権が治安対策を失敗した。(でもコレは彼のせいかどうかは不明。)
2.イギリスでの国民投票で「Brexitとなった」という大混乱に対する反動。
3.オランダの選挙での保守党の躍進。
4.オーストリアでも保守党の脅威が見え隠れする。
5.メルケル政権も、以前ほどは安定してない。
という様な事情があり、だからインテリ層が猛烈に危機感を持つのは当たり前であり、
私も気を揉んで相当に心配しました。だから(投票率がかなり低かったとは言え)この
マクロンの勝利には非常に安堵しています。

日本では「経済の事しか報道しない」が、でも欧州、特にフランスは『経済だけでは動
いてない』です。この部分は日本人には非常に判り難いと思います。例えばイスラム国
であっても「裕福な人が参加してる」のは、そういう事情です。でも日本人にはコレは
恐らく理解が出来ない筈。イスラム圏のみならずで、欧州文化圏では『大切なのは経済
だけじゃない』ので。