清書版

奇数の完全数をy、そのうち一つの素因数をp、pの指数をn、
p以外の素因数をp1,p2,p3,…pmとし、pkの指数をqk、
素数p以外の積の組み合わせの合計をxとすると
x=Π[k=1,m](1+pk+pk^2+…+pk^qk) …@

xの項数Sは
S=Π[k=1,m](qk+1) …A
となる

yが完全数である場合
y=x(1+p+p^2+…+p^n)-y
となるから
xΣ[k=0,n]p^k/2=y
xΣ[k=0,n]p^k/(2p^n)=y/p^n …B

1. qkに一つでも奇数がある場合
qkが奇数となる項の個数を正整数tとすると、
y/p^n=Π[k=1,m]pk^qkは奇数であり、左辺の分母は素因数2を
一つ持つので、Aから、xは素因数2をt個以上持つことになり
偶数となる。
よって、Σ[k=0,n]p^kは奇数でなければならず、nは偶数でtは1で
なければならない。

2. qkが全て偶数の場合
y/p^nは奇数、左辺の分母は偶数であり、qkが全て偶数の場合に
Sは奇数となるから、xは奇数となる。よって、
Σ[k=0,n]p^k≡0 (mod 2)
となることが必要で、nは奇数でなければならない。

1,2から、奇数の完全数が存在するためには、
yの素因数の指数は一つだけ奇数にならなければならない。