日本は40年近くにわたり、合計3兆6000億円の公費を中国に供与してきた。その援助は日本に一体なにをもたらしたのか。どんな利益があったのか。
結論を先に述べよう。日本側がその援助の供与で目指した目標はまったく達成できなかった。日本側の当初の意図と、援助がもたらした結果の間には、あまりに大きな断層が存在する。だから日本政府の対中ODA政策は日本の戦後外交全体の中でも最大級の失敗だったといえる。失態といってもよいだろう。