0048132人目の素数さん
2013/10/28(月) 18:41:36.6035 : 132人目の素数さん[sage] : 2008/02/22(金) 14:46:47
Wikipedia の解説だけだとさっぱり気分が分からんね.
参考文献のほうには,かなり分かりやすく書いてある.
簡単のため整数で説明すると,整数 Z から有理数 Q を
構成するとき,普通は S = Z - {0} として,Z×S に同値関係を
[x,y] 〜 [x',y'] iff ∃s ∈ S , s (xy' - yx') = 0
で入れるけど,これだと S に 0 が入ってないから 1/0 が定義されない.
そこで,Z×Z に次の同値関係を入れる:
[x,y] 〜 [x',y'] iff ∃s,s' ∈ S, (sx,sy) = (s'x',s'y')
これに足し算掛け算を有理数と同じようにいれ,スラッシュを
/[x,y] = [y,x]
で定義たものが wheel of fractions with respect to S.
演算の結果だけ抽象化したのが wheel で,Wikipedia のようになる.
Z 上で wheel を構成すると色々と簡単になって,
たとえば [0,1] = [0,2] = ... や [1,0] = [2,0] = ... が成立する.
他,興味のありそうな計算結果としては,[0,0]を不定,[1,0] を ∞と思うと
[0,0] + [1,1] = [0,0] (不定 + 1 = 不定)
[1,0] + [1,1] = [1,0] (∞ + 1 = ∞)
[1,0] + [1,0] = [0,0] (∞ + ∞ = 不定)