非可算和=可算和
K をインデックス集合 (非可算でもよい) として、和 Σ[ a(k) ; k∈K ] を考える。
ただし、絶対収束のみ考えるので、a(k)≧ 0 とする。
K の有限部分集合 A⊂K に対しては、和 Σ[ a(k) ; k∈A ] は普通の有限和である。
そこで、次の「最小和」を定義する。
 minΣ[ a(k) ; k∈K ] = sup{ Σ[ a(k) ; k∈A ] | 有限集合:A⊂K }
「最小和」としたのは、他の和をどのように定義しても、これが最小になるからである。
以下は「最小和」が有限の場合のみを考える。
ここで K(ε) = { k∈K | a(k)>ε} とすると、
ε> 0 なら任意の j ∈K(ε) に対して、最小和のε近傍、
すなわち sup からε以内にある Σ[ a(k) ; k∈A ] の値、
に対して j ∈A であり、K(ε)⊂A となるから、K(ε) は有限集合である。
すると、K(0) =∪{ K(1/n) | n∈N } ( N は自然数全体の集合 ) は可算集合であり、
K の中で a(k) が 0 でないのは可算個だけとなる。
従って、非可算和を考えても結局は可算和になる。