【引用続き】
甲状腺がんが手術を受けた20代の女性は、「中学生だった事故当時、原発事故のことは
ほとんど知らされず、事故直後に屋外で雨に当たりました。」と個別事情を加味しない
今回の結論を批判。

またUNSCEARの分析について、「年齢別、市町村別の被ばく線量が解析というけど、食品や
水が特に影響与えるのに、加味しないのはおかしいし、そもそも本当に線量を当時正確に
測っていたのか。」と憤る。

また新たな同意書について、「デメリットとは笑っちゃう。社会的・経済的不利益が生じる
可能性があると書いてるけど、それを補償する気はないのか?」と批判。「「受診者やご家
族にご心労をおかけしてしまう可能性があります」とあるけど、偽善者感がハンパない」と
怒りが収まらない。

さらに、検査で子どもの甲状腺がんを見逃された母親は、「過剰診断論」が一人歩きし、
適切な検査や診断がなおざりになっていると不安視する。「日本には今や、甲状腺の診察に、
ふた通りの病院があります。診察してくれて、エコーや細胞診をしてくれる病院。一方で、
診もせずに、検査を無駄だと経過観察をすすめる病院。原発事故当時、フクイチから80
キロ圏内に住み、ガソリンもなく、すぐに逃げることができなかった私たちにとって、
患者になった時、どちらの病院の治療方針がメリットでデメリットなのか。放射能影響が
ないというなら、福島県立医大の国際医療科学センター(みらい棟)に甲状腺がんために
RI治療の病室をあれほど作る必要はなかったはず」と手厳しい。