北海道胆振東部地震(2018年9月6日)によってブラックアウト(大規模停電)が起こったが、
この、ブラックアウト解説で、一つ気がついたことがある。 それは、発電所が実行している
“電気の集中管理システム”に於いて、50ヘルツ周波数が急激に下降したために、損傷のしていない
他の無傷の発電所を破壊から守る為に“全発電所”を停止(大規模停電)したという解説である。

この解説で気がついたことは、現在、全国の電気会社で実践されている“電気の集中管理システム”は、
非常時への“管理システム”に切り替えることの出来ない“固定化マニュアル”として実行・運営されている。

現在、日本での電気の周波数は、50ヘルツ(東日本)と、60ヘルツ(西日本)にに分かれている。
この電気の周波数が、50ヘルツというのは、交流発電機で作られた電気のプラスとマイナスが1秒間に50回
入れ替わることであり、1秒間に60回入れ替わるのが60ヘルツである。 電気の1秒間に於けるプラスとマイナスの
回数(周波数)は“電気法則”であり、この回数(周波数)は一定で変わることはない。

電気法則としての周波数(50ヘルス)と、発電所の“集中管理システム”の周波数(50ヘルス)とは、まったく無関係である。

電気知識に詳しくない一般の人々は、発電所の“集中管理システム”の周波数(50ヘルス)と“電気法則”の周波数(50ヘルツ)
とを同一のものとして錯覚しているところがある。

発電所で運営している“電気の集中管理システム”は、需要と供給のバランスを50ヘルスとして表示させ、各発電機を集中的・
自動的にシステム管理することにより、経済効率を最優先した合理的な“発電機の集中管理方式”である訳です。
全国の発電機に於いて実施されている“電気の集中管理方式”は、発電機を集中的に管理運営する“一つの管理方式”である。

この度の北海道胆振東部地震により、現在、実施されている発電所の“集中管理方式”は想定外での
瞬時に於ける緊急災害には脆弱であり、対応できないことが、胆振東部地震にて証明された。
今回の“想定外の災害”に対して、緊急時での新たなる“発電所の管理システム”のマニュアル化が早急に求められている。