「甲状腺被ばく推計」...過大か 原発事故直後、専門医が再評価:福島民友ニュース
http://www.minyu-net.com/news/news/FM20171024-214494.php
(全文引用)
 東京電力福島第1原発事故直後の甲状腺被ばく量推計に取り組んでいる国際医療福祉大
クリニック(栃木県)院長の鈴木元氏=放射線病理学=が23日、甲状腺への影響を受けやすい
とされる県内の1歳児の甲状腺被ばく量を再評価した結果、国連放射線影響科学委員会
(UNSCEAR(アンスケア))が2013年報告書で示した推計値の7〜69%にとどまった。

 推計値に幅はあるが、これまで国際的に認知されていた数値の最大でも3分の2程度となる。
福島市で開かれた県民健康調査検討委員会で中間報告を示した。

 原発事故直後の甲状腺被ばく量が把握できれば、甲状腺検査で見つかるがんと放射線の
因果関係解明に役立つが、甲状腺被ばくの主因となる「ヨウ素131」は、半減期が8日間と
短いなど、事故直後のデータが少なく不明な点が多い。鈴木氏は国連科学委の報告書について
「推計値が過大評価になっている」とみて、新たなデータを加味して報告書の確実性を高める
ことを目的に再評価した。

 研究では、精度を上げることに取り組んだほか、事故直後の衣服や体表面の汚染データなど
わずかに残された実測値を活用。「テルル132」など半減期が短い放射性物質の被ばくも考慮した。