0633地震雷火事名無し(SB-iPhone)
2017/10/18(水) 20:33:12.50ID:rAy7wVbfがん検診による「過剰診断」とは何か
公衆衛生医から見た福島の甲状腺検査の問題点
大島明 大阪国際がんセンターがん対策センター特別研究員
2017年10月16日
http://webronza.asahi.com/science/articles/2017101200001.html
https://i.imgur.com/pgSKhf2.jpg
がん検診の目的は「死亡率減少」
がん検診は、がんが見つかればいいというものではない。がん死亡を予防することこそが目的である。
がんの中には、進行が非常にゆっくりしていて、他の原因で死亡するまでに症状が出現しなかったり、症状が出ても死亡に至るような大きさに達しなかったり、あるいは自然に退縮するものもある。
これらの場合、ご本人は検診がなければがんと診断されることなく一生を終えていたものと考えられる。それを見つけてしまうことを「過剰診断」と呼ぶ。
がん検診に限らず、あらゆる検査には「偽陰性」(本当は+なのに−と出てしまう)と「偽陽性」(本当は−なのに+と出てしまう)がつきもので、これらに伴う不利益はよく知られている。
それだけでなく、過剰診断も本人の生命予後には関係しない治療につながるので不利益と扱わなければならない。
がん検診を事業として実施するか否かは、がん死亡減少の効果があることをきちんとした臨床試験で確認したうえで、死亡減少の利益と、偽陽性、偽陰性、過剰診断によりもたらされる不利益とを比較衡量して判断するべきである。
しかし、検診には不利益もあるという点は一般国民だけでなく医療関係者や政策決定者にもなかなか理解していただけない。本稿では、とくにがん検診による過剰診断をとりあげて考えることとする。
(略)