若年層の引きこもり問題が解決されないまま長期化、高齢化するに連れて表面化した社会問題が8050問題であり、80代の親が50代の子供の暮らしを経済的に支える家庭状況およびその状態から「8050問題」と呼ばれるようになりました。
このような中高年の引きこもりは、家庭における収入の柱が80代の高齢者であるため経済的に逼迫しやすく、また親に介護が必要になった場合や親が先に死去した場合、社会から隔絶された一家は悲惨な状況に陥ってしまう恐れがあります。
引きこもり状態にあることに悩み苦しむのは当事者だけではなく、その家族も同じなのです。
 
8050問題がもたらす悲惨な結末。実際に起きてしまった事案「孤独死」
関西クリーンサービスは遺品整理・ゴミ屋敷清掃・特殊清掃などのサービスを展開しているため現場で8050問題を目の当たりにすることも少なくありません。特殊清掃をおこなった際の実際の事案を紹介いたします。
現場は、大阪府の集合住宅でした。母娘の二人暮らしをしていた家庭で、娘さんは40代の引きこもりでした。依頼主によると、数年前に可愛がっていたペットの犬が亡くなり、その後80代のお母さんが高齢による老衰で亡くなられたそうです。
そして1人になった娘さんは、お母さんの後を追うようにして1年後に孤独死しました。ベッドの上で誰にも看取られることなく、死後約三週間が経過して発見された現場は腐敗の匂いや体液が残っていました。