中国に自爆攻撃も辞さず、フィリピン大統領
親中政策を採りつつ中国を批判、返す刀で米国も一刀両断
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 これまでドゥテルテ氏は、「中国人はフィリピン社会に昔から根を張ってきた。私はフィリピン国籍だが中国の血筋を誇りに
思う」と語り、母方の祖父が華人であることを強調してきた。
 しかし、フィリピンには華人系政治家が多く、南シナ海領土問題で国際仲裁裁判所に中国を訴えたべ二グノ3世アキノ前
大統領も実は華人系だ。

 フィリピンの華人は、人口約1億700万人(2018年末現在)のうちの約120万人と少数派。しかし、経済を牛耳っているのは
少数派の華人。華人の経済力を味方にしたいドゥテルテ氏が作り上げた偽りの経歴のようである。
 さらに、麻薬撲滅を掲げるドゥテルテ氏にとって、「麻薬王3人」の華人系フィリピン人に“身内”と思わせるための戦略でも
功を奏する。華人系は経済だけでなく、フィリピンを蝕む麻薬にも深く関係しているからだ。

 現在のフィリピン経済の基盤を作ったのは、第2次世界大戦後に台湾から来た商業移民だったといわれる。今でも
「コファンコ財閥」など華人系企業が、フィリピン航空など国内の基幹産業を牛耳っている。
 ドゥテルテ大統領就任後、中国はフィリピンにとって最大の貿易相手国に躍り出て、中国からの対フィリピン直接投資は
約20倍に膨れ上がった。
(続く)