>>257 (続き)

●学校種別ごとに在学生数、5年間の増加数、どちらでもトップは日本語学校、続いて専門学校となる。

 日本語教育振興協会のデータでは、日本語学校卒業者の8割近くの生徒が進学をしているが、その内訳では専門学校が
一番多くて進学者の57%、大学はその半分にも及ばない28%、大学院は11%となっている。大学や院の入試試験で不合格
になる生徒が多く彼らは専門学校に進むためだという。結果、専門学校生の伸びが2番目に大きくなる。

●大卒で就職し、6年勤めて晴れて永住権を獲得するケース

 次に多い「身分による在留」の内だが、ここには永住者、日本人の配偶者、ビザを持つ外国人の家族、定住者(日系二世・
三世等)が入る。この中では永住者が就労数(28.7万人)、ここ5年の就労増加数(11.7万人)ともトップとなる。ちなみに、
永住権を取得する「10年以上の在留、かつ在留期間の半分以上の就労(5年以上)」というパターンが多い。
 このルートで永住者が増えている理由は、後段で詳しく書くが、留学生が卒業後に日本で就職して6 年して申請するケース
が多い。2010年前後から新卒就職者に対して就労ビザが比較的容易に発給されるようになり、彼らが6年間勤めたのちに
永住権を確保するケースが多くなっている。直近ではこのルートだけで年間約2万人も新規永住者が増えているのだ。
 次いで定住者で、こちらは就労数(9.6万人)、5年間の増加数(3.4万人)となる。ちなみに、定住者が5年以上在留し、うち3年
税金を納めても永住権を獲得できる。このルートでの永住者増が5年で約2万人。

(続く)