トランプ大統領の「米国第一」チームが完成
ボルトン元国連大使の起用で、取り巻きは全員ナショナリストに  By Edward Luce
2018.3.29(木) Financial Times(英フィナンシャル・タイムズ紙 2018年3月24・25日付
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/52694
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/52694?page=2
一方のボルトン氏はNATOと、ドナルド・ラムズフェルド元国防長官が「古い欧州(注1=イラク戦争に
反対したフランス、ドイツ両国を指して使った言葉)」と呼んだものに懐疑的だ。
 次に、ボルトン氏は米国民主主義の推進に我慢がならない。これはトランプ氏の世界観と相性がいい。
 一般的な見方に反し、ボルトン氏はネオコンではない。何しろネオコンは、米国の価値観は普遍的であ
るべきだと考えている。ボルトン氏は、米国の国益の積極的な推進を信じており、ネオコンとはかなり異なる。
 ボルトン氏は10年以上前の「FTとランチ」のインタビューで、同氏が熱烈に支持したイラク戦争はネオコン
の抱く民主主義の思惑によって歪められてしまったと述べた。
 「我々がすべきだったことは、イラク人に向かって『君らは自分たちでやるしかない。ここにフェデラリスト・ペ
ーパーズがある。幸運を祈る』と言うことだった」。合衆国憲法の着想となった論文に触れて、こう語っている。
 ボルトン氏はトランプ氏が大統領選挙に出馬するずっと前から、「米国第一」の政策を訴えていたわけだ。
 最後に、ボルトン氏の補佐官任命は、トランプ氏の「経営者革命」をほぼ完成させる。それと認識でき
る経営原則のないホワイトハウスの完成である。
 マクマスター氏は省庁間のプロセス全体において政策を調整する正直な仲介者として活動しようとした。
たびたび成功したわけではないが、それでも努力はした。
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ロナルド・レーガンはかつて、「You ain't seen nothing yet(こんなのは、まだ序の口だの意)」と述べた。
トランプ氏についても同じことが言える。