2018年3月17日
焦点:トランプ信者が外交トップに、ポンぺオ国務長官の横顔
Matt Spetalnick and David Brunnstrom
https://jp.reuters.com/article/usa-trump-pompeo-idJPKCN1GS12H
ポンペオ氏の知性や、より堅実な秘密諜報作戦を主張する点に好印象を抱いている情報機関の当局者
もいるが、一部からは、ポンペオ氏が直接大統領に行うブリーフィングを利用して、ありのままの評価ではなく、
恣意的に選択した情報を提供してきたとの声も上がっている。

例えば、ポンぺオ長官は、2016年の米大統領選に対するロシアの介入に関する情報機関の調査結果を
軽視し、イランが2015年の核合意を遵守していることよりも、同国のミサイル開発や中東地域における複
数の紛争での役割を強調する傾向があった、と一部当局者は語る。

「ポンペオ氏は、記憶にある限り、最も政治的なCIA長官だった」と政権当局者は匿名を条件に語った。
「CIA内部の多くの専門家のやる気をそぐような形で、政治的案件に首を突っ込んでいった」

「同省のモラルも打撃を受けおり、それは分析部門から広がり始めた。ここの職員のなかには、ポンぺオ氏が、
情報機関がどう評価しているかではなく、トランプ氏が何を聞きたがっているかに合わせて、PDB(大統領向
けデイリーブリーフィング)の一部を調整しているのではないかと懸念する声もあった」と同当局者は語った。

だが、国務長官に昨年抜擢された時点で政治経験がなかったビジネス界出身のティラーソン氏とは異なり、
ポンペオ氏は中央政界の流儀をよく心得ている。

54歳のポンペオ氏は、保守的な傾向も幸いして、連邦議会やホワイトハウスとうまくやっていける可能性
が高いと現旧当局者はみている。