NHKオンデマンドでは、ニュースは主要時間帯のニュースのみがアップされてゐる。以下はそれを見た限りでの記述である。
中国軍艦の尖閣接続水域航行に関して言へば、これを報じたのは九日の「おはよう日本」、「正午のニュース」、「ニュース7」、
「ニュースウオッチ9」、翌10日の「おはよう日本」であり、以後、6月15日の中国海軍情報収集艦の領海侵犯に至るまで続報や
言及はなかつた。
また、なぜか15日午後2時の「海警」3隻の領海侵犯は、主要時間帯のニュースで見た限りでは報じられてゐない(6月17日現在)。
反中感情を煽つてはいけないとの自己規制か。

5月末から6月初めにかけて、世界ウイグル会議のラビア・カーディル議長が来日し、日本ウイグル連盟主催の講演とシンポジウムが
各地で開催された。

右のシンポジウムの日程を知り、はたと思ひ当つたことがある。シンポジウム初日の5月28日、この日、NHKは何を放送したか。
BS放送でなぜか同日に新旧2本ものウイグル関連ドキュメンタリーを放送したのだ。

今は確信を持つて言へる。NHKは「日本ウイグル連盟」のシンポジウム開催の日に2つの番組をぶつけて、その催しを牽制し、
或いはまたそれが日本社会に与へる影響を減殺すべく、中国当局の意向に呼応した番組編成を行つたのである。

翌5月14日、東京でアジア初の「世界ウイグル会議」(第4回)が開催された。ところが中国の程永華駐日大使は、
14日付で100名を超える与野党の国会議員(当時は民主党政権下)にこの催しに関する書簡を送つたが、その内容は殆ど恫喝、
脅迫としか言ひやうがないもので、受け取つた議員たちを激怒させた。

「核心的利益」のためには他国の国会議員でも恫喝し、他国の公共放送でも巧みに入り込んで操る。
紙幅がないので、右の二つの典型的なプロパガンダ番組については次回にその内容を分析しておきたい。
いづれまた国民を何も知らないと侮つて、NHKは同じ類の番組を流すに違ひないからだ。
5月28日の番組編成に露出してゐるのは、NHK内部における防諜の不在と、外国勢力の浸透による情報操作、
結果として日本人が洗脳され続けてゐるといふ恐るべき実態である。

(抜粋)